2019年も間もなく折り返し、今週末は春の総決算・宝塚記念が阪神競馬場で行われる。

12頭と少頭数にはなったが、粒ぞろいのメンバーが集結し好勝負の気配も漂っている。ぜひともここは馬券を的中させて、笑顔で春競馬を締めくくりたいところだ。今年も貴方の、そして私の夢が走ります──。

・キセキに死角なし

阪神の内回り2200mというトリッキーなコースで行われるだけに、毎年予想が難解な宝塚記念。牝馬の一発や大荒れもあるレースだが、果たして今年はどの馬が先頭でゴールを駆け抜けるだろうか。

G1馬が6頭と目移りしそうな今年のメンバーだが、筆者の本命は①キセキ。理由はもっとも展開による有利不利を受けにくいと思われるからだ。

おそらくハナを切るだろうが、無理にスローに落として逃げるタイプではない。昨年秋の天皇賞では5ハロン59.4秒で逃げて3着、ジャパンカップでは同59.9秒で逃げて2着と、ともに速いペースで逃げて好走。有馬記念では5ハロンを60.8秒で通過して5着に粘った。これも稍重馬場だったことを考えれば決して遅いペースではない。

つまり、競りかけてくる馬の有無に関わらず自分の競馬をできる点が①キセキの強み。ましてや今年は少頭数で最内枠からのスタート。後続馬を引き離して、まんまと逃げ切ると予想する。

また、菊花賞馬でありながら天皇賞(春)を使っていない点も良い。昨秋は毎日王冠 → 天皇賞(秋)→ ジャパンカップ → 有馬記念と関東でハードな4連戦をこなしながら好走を続けた①キセキだが、今春のローテは地元の関西で当レースを含めて2戦のみ。コンディションは間違いなく良いはずだ。

ちなみに今週末の関西は空模様が怪しいが、極悪馬場の菊花賞を勝っているので道悪になっても心配無用。不安要素はないと言える。

・穴党はノーブルマーズへ

これだけ充実期にある馬が万全のローテで出走するのだから、無理に穴馬を狙う必要はなし。今週は①キセキを買っておけば大きく外すことはないだろう。

そう言いたいところだが、「どうしても穴馬じゃないと脳汁が出ないんだよ~!」という困った貴方には⑩ノーブルマーズをオススメしよう。

昨年の宝塚記念ではインコースをロスなく立ち回って3着。阪神コースは8回出走してすべて5着以内(うち2勝)と舞台巧者だけに、今年もコッソリ(?)上位に浮上する可能性はありそう。3カ月半の休養を挟み、鳴尾記念を叩いての参戦。ここを最大の目標にして仕上げられてきた匂いはプンプンする。

上位騎手への乗り代わりが常の競馬界にあって、デビューから高倉騎手と二人三脚で歩んでいる同馬。個人的にはこういう馬に頑張って欲しい気もするが……。


いずれにせよ、筆者の本命は①。充実一途のキセキがつかむは、奇跡でなく必然の勝利──だと信じ、1着に固定して馬単で勝負する。相手は②④⑩⑫。

昨年は和田騎手の17年ぶりG1勝利で感動的なフィナーレとなった春のグランプリ。今年はいったいどんなドラマが繰り広げられるのだろうか。好勝負を期待する。

・【追記(結果)2019年6月24日11:30更新】

馬連ならば……宝塚記念はリスグラシュー → キセキ → スワーヴリチャードという結果で紅一点の勝利。初の来日でG1を2勝したダミアン・レーン騎手、次も要チェックです。

参照元:JRA公式サイト
予想・執筆:グレート室町
Photo:RocketNews24.

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