春の総決算・宝塚記念を翌週に控えるなか、今週からは函館競馬が開幕。少しずつ夏競馬の足音も聞こえはじめている。
函館スプリントステークスには、高松宮記念で1番人気に推されたダノンスマッシュ(結果は4着)が再起を期して参戦。さらにユニコーンステークスにはダート界のスター候補生が勢揃い。今週も競馬から目が離せない!
・持ち時計がキラリ、タマモブリリアン
函館競馬の開幕を飾る重賞レースは、芝1200mで施行される函館スプリントステークスだ。ファインニードルの引退で混沌としている短距離路線。ダノンスマッシュの復活はあるのか、はたまた新たなスター誕生となるのか。
洋芝への適性が問われる函館コースだけに、過去の戦績から予想を組み立てていきたい。今回のメンバーのなかで函館・芝1200mへの出走経験がある馬は8頭。当コースにおける各馬の最速走破タイムを比較すると……
①サフランハート → 69.7秒
③シュウジ → 67.7秒
⑤リナーテ → 68.7秒
⑥ダノンスマッシュ → 68.4秒
⑧トウショウピスト → 68.8秒
⑨ユキノアイオロス → 68.0秒
⑪アスターペガサス → 69.4秒
⑫タマモブリリアン → 67.6秒
⑫タマモブリリアンが2017年のHTB杯で記録した67.6秒が最速となる。つまり、当コースで最も速いタイムで走った実績があるということだ。
走破タイムには展開や馬場差も影響するため、必ずしもタイムの早さ=馬の強さではない。しかしそれを差し引いても、この67.6秒というタイムは優秀だ。過去の函館スプリントステークスを振り返ってみても、67.6秒より速い勝ちタイムで決着したのはわずか1度のみ(2017年の66.8秒)。持ち時計という観点から、⑫タマモブリリアンは当レースで勝ち負けする資格が十分にあるといえる。
また、昨年の函館スプリントステークスにも⑫タマモブリリアンは出走している。5着だったものの直線で外に被されて微妙に追い出しが遅れており、悲観する内容ではない。しかも昨年の1~4着馬は今回不在。穴を狙うならこの馬だ。
3歳以降は毎年函館に遠征しており、今回は5カ月半の休養を挟んでの叩き2走目。ここを目標に仕上げてきた可能性は高い。
馬券は⑫タマモブリリアンを軸に、ワイドで流す。相手は③④⑤⑥⑬。高松宮記念から巻き返しを狙う⑥ダノンスマッシュは陣営のコメントが煮え切らない。相手まで。
・ユニコーンステークスはヴァイトブリックに注目
東京のメインはダート1600mのユニコーンステークス。昨年の勝ち馬、ルヴァンスレーヴは今やダート路線の主役を張る1頭。今後を占う意味でも目が離せないレースだ。
本命は③ヴァイトブリック。近3走は先行して、それなりに速い上がりでまとめる内容。自分の好走パターンを持っている点を評価して軸に据える。ちなみに父・シンボリクリスエスは昨年1着のルヴァンスレーヴをはじめ、2014年3着のバンズーム、2017年3着のサンライズソアを輩出している。鞍上の戸崎騎手は過去に当レース2勝と、こちらも好相性だ。
馬券は③ヴァイトブリックを軸に、馬連で勝負。相手は⑧⑩⑪⑭⑮。
ちなみに穴馬でも短距離なら「どさくさに紛れて何とかなるかも」と思ってしまうのは筆者だけだろうか。競馬あるあるだと思うが……。いずれにせよ、宝塚記念まで1週間。今週はダブル的中でグランプリの軍資金をゲットしよう!
・【追記(結果)2019年6月17日10:25更新】
禁止薬物で計156頭が出走とりやめとなったのは周知の通り。ユニコーンSはワイドファラオ → デュープロセス → ダンツキャッスル、函館スプリントSはカイザーメランジェ → アスターペガサス → タワーオブロンドンという結果でした。