保釈中に再逮捕された、日産の前会長カルロス・ゴーン氏。彼の弁護団は2019年4月9日に、彼名義のYouTubeアカウント(Carlos Ghosn)に動画を投稿すると共に、Twitter( @carlosghosn )にもその動画を投稿した。
動画を見ると、当初4月11日に記者会見を開くとしていたのだが、それが実現しない可能性があることを事前に知っていたようだ。動画の冒頭で彼はこう語っている。
・カルロス・ゴーン氏の発言
「もし、皆さんがこの動画を通じて私の話をお聞きいただいているとすればそれは、私が4月11日予定していた記者会見を開くことができなかったということになります」(YouTubeより)
まるで再逮捕されることを知っていたかのように、動画にメッセージを残し、後日公開するように弁護団に指示していたものと見られる。
・3つのメッセージ
動画は「Carlos Ghosn Video Message カルロス・ゴーン 動画メッセージ 2019/4/9」と題されている。その内容を見ると、3つのメッセージと1つの要望が込められている。
1つ目は「無実」であることの主張。すべての嫌疑に対して、無実であることを訴えている。2つ目が「日本」と「日産」を愛しているということ。その気持ちは今までもこれからも変わらないとしている。3つ目は、自身の逮捕は「陰謀」によるものだと語っている。その上で、日産の現経営陣を批判している。
・ゴーン氏の望み
そして彼は「公正な裁判を受けること」をもっとも望んでいるとしている。そうしたうえで、「無実を証明したいと切に願っています」と語り、最後に挨拶をして動画を締めくくっている。
はたして、彼が用意した動画はこれだけなのだろうか? ほかに撮影した動画があるのだろうか? 逮捕中ながら、彼と弁護団の動向が気になるところだ。
参照元:Twitter @carlosghosn、YouTube、NHKニュース、朝日新聞
執筆:佐藤英典