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2月19〜20日は2019年最大の満月! スマホで上手く撮る方法はこちら!

2019年2月18日

お月見といえば秋……というのは我々の都合。月と地球の今年の予定的には、2月19日夜から20日未明にかけてが2019年開始早々にして最大のチャンス! いわゆるスーパームーンである。

「先月もあったじゃん」と思ったあなた! いやいや、20日の満月は先月のよりも大きい……スーパームーンの中でも最大の、真・スーパームーン的なスーパームーンなのだ

・スーパームーンとは

そもそもスーパームーンの定義というのは割りと曖昧。国立天文台がその辺りを詳しくまとめてくれているが、要約すると月と地球の距離が近くて、なんとなく皆でワイワイ出きるくらいに大きい満月が一般的にそう呼ばれているというもの。

メディア的には、だいたい月との距離が36万キロよりも近くなった時の満月をスーパームーンと呼んでいる感がある。このとおりスーパームーンという名前の定義などについてはふわっとしたものなのだが、その存在感はガチだし、イベントとしてもそこそこレア。

・2019年は4回

国立天文台のHPによると、月までの距離が36万キロ未満になった状態での満月は、2019年中に合計4回あるそうだ。最初の1回は1月21日で、2回目が今回のもの。残りの2回はそれぞれ8月30日と、9月29日の予定。

そして今回のスーパームーンは、2019年で最も月と地球間の距離が近くなるため、最大のスーパームーンであるというワケ。なお、20日の午前0時54分に完全な満月となるそうで、距離は約35万7000キロメートルとのこと。

先日の記事にて示唆しているとおり、当日は天気に不安が残るが……なんとか晴れるか、せめて雲の切れ間から見えることを期待したい! 大きくて明るいおぼろスーパームーンというのもそれはそれでアリな気もする。

・スマホで撮れる?

さて、そんなスーパームーンだが、見えたらとりあえずスマホで1枚……とやりたくなる方も多いのではないだろうか? 実際に先月もカメラの性能に定評のある「Google Pixel 3」でスーパームーンを撮影している。


結論としては「それなりのカメラとレンズを買わないといけないのかもしれない」となっているし、ぶっちゃけ筆者もそう思う……のだが! 今回のスーパームーンの記事を担当するに際して先ほどの記事を読んでいてふと思ったのだ。


夜景モードでこれなら、設定次第でもう少しイケるんじゃね?


・月の撮影は、昼間の撮影と同じ

普段筆者が本気モードなカメラとレンズで月を撮影する際、シャッター速度や感度(ISO感度)の設定は、実は明るい昼間に撮影する時と大体同じ。夜は暗いので夜景用のモードを……となるかもしれないが、それは月の罠である。なぜなら、夜景モードは暗いものを撮るのに適しているのに対し、被写体となる月はめちゃくちゃ明るいから。

スマホのカメラでの撮影時にも、同様にやればワンチャンあるかもしれない……そう思ってやってみたくなったのだ。ということで、スーパームーンより1日早く手持ちの「Xperia XZ3」でリベンジしてみることに。

まずはズーム5倍で普通に1枚。ちなみに「Xperia XZ3」は、スマホが自動でモードを選択するしくみ。真っ暗なので夜景モードになるかな? と思っていたら低照度モードになっていた。まあいいかとそのまま撮影した結果……



見事に残念な感じである。謎の光の玉が写っており、月だと言われればかろうじてそんな気がする。「Pixel 3」や「iPhone 8」よりも微妙かもしれない。次は設定を手動でやってみよう。

まず、感度(ISO)は一番低い数値に。Xperiaの場合なら100だろう。スマホによっては100未満にできたり、あるいは100まで下げられない場合もあると思うが、その機種における一番低い数値がベター。

そしてシャッタースピード(SS)は1 / 1000にした。ここもスマホによって色々だと思うので、画面で見ながら調節するのがいいだろう。筆者の感覚だと、だいたい1 / 800~1 / 1200くらいが良い感じじゃないかなぁと思う。

あとはピントを合わせて撮ると……



イイ! ……とまでは言えないが、スマホ任せにしたときよりもそれなりに月っぽく見える気がする。少なくとも、謎の発光体しか写っていなかったカメラ任せの時と違い、かろうじて月の海の部分などが判別できる。また、満月1日前の微妙な欠け具合もわかるレベル。これ以上となると望遠レンズ的なアタッチメントをつけない限り、Xperiaでは難しそうだ。

ということでスマホのみで月の撮影を頑張るなら


1. ISO感度は最低(可能なら100くらいがいいと思う)
2. シャッタースピードは1 / 1000前後(ぶっちゃけお好みで)


やってみようという方はこの数値を目安にして、月の光り具合をもっとハデに……という場合には、ISO感度を少しあげるか、あるいはシャッタースピードを遅くするといいハズ。個人的にはISOを固定して、様子を見ながらシャッタースピードで明るさを好みのあんばいに調節するほうがお勧めだ。

余談だが、コンデジなどでもお伝えした設定は流用可能なはず。やはりオート任せにすると失敗すると思うので、マニュアルでISOを最低に、そこから先はシャッタースピードで追い込むと良い感じになると思う。高倍率ズームなカメラの場合は、オートでも上手く明るさを調節してくれるかもしれない。

ということで、2019年最大のスーパームーン。見られるかどうかは天気次第だが、運よく見ることができたのでスマホで1枚……という場合にはぜひ参考にしてみてほしい! カメラの設定だけでこうも違うので、画像編集アプリなどを用いれば更に可能性は広がるはずだ!

参照元:国立天文台[1][2]
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼マニュアル設定時のスクショはこんな感じ

▼オート撮影時の感度はISO1600、シャッタースピード1/8。そこそこな高感度かつ、遅すぎるシャッター速度のせいでハレーションと手ブレの両方が起きた結果、月がでかいように見えてる

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