頬をなでる風がやたらと涼しいと思っていたら、気づけば10月も半ば。もう秋だ。秋クールのアニメも、1話の放送が終了し2話目に突入し始めている。
今期放送されているアニメは63本。『とある魔術の禁書目録』『ジョジョ』『ソードアート・オンライン』など、ヒットシリーズがひしめく今期は「当たり」のクールと言えるだろう。そんな中で、1話終了時点で勢いがあったアニメを5つ厳選してご紹介したい。
・『からくりサーカス』
大ヒットマンガ『からくりサーカス』の第1話は「さすが」のクオリティーだった。作者の藤田和日郎(ふじたかずひろ)先生がシリーズ構成に加わっていることもあり、作画も良く原作の怪しさがすでに漂っていて、この先が非常に楽しみになる出だし。壮大な原作を3クールでどこまで描けるのかも気になるところだ。
・『ゴブリンスレイヤー』
今期の異世界もので1話に最も勢いがあったのが『ゴブリンスレイヤー』。ファンタジー作品だと雑魚に成り下がることの多いゴブリンだが、そのモンスターっぷりがリアルに感じられるダークな雰囲気が新しかった。主人公のゴブリンスレイヤーがそこまで無双しないところもグッド。
・『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』
すでに定番となった文章系タイトルのライトノベル作品。今期もいくつか放送されているが、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の1話はそこはかとなく漂う鬱屈とした雰囲気が良い。
その存在を認識されなくなってしまった有名人の先輩、謎の病「思春期症候群」。さらに、主人公が1話冒頭で見た未来を示唆するような日記はどう物語に絡んでくるのか? 日常的だがSF要素も漂う本作は、次の話が気になる度No.1。
・『ゾンビランドサガ』
物語始まってすぐ、今期アニメで最も衝撃的な展開を見せたのが『ゾンビランドサガ』である。主人公は、アイドルを夢見る女の子。しかし、ただの女子高生の日常系ではないことはタイトルからもビンビンにじみ出ていると思う。
詳細は伏せさせていただくが、とんでもないことになっているにもかかわらず、コメディータッチの明るいノリなのが良い。また、作中の表現ではガムシャラに行われているパフォーマンスだが、BGMなどの荒々しさはガチで、気合いが伝わってくるようだ。勢いNo.1。
・『風が強く吹いている』
スポーツ系青春群像劇で、今後の熱い展開がビンビン予想できる1話だったのが『風が強く吹いている』だ。箱根駅伝をテーマにした三浦しをんさんの小説のアニメ化である本作。箱根駅伝を目指す4年生がほぼ廃部の陸上部に駅伝メンバーを集めるという設定だけでご飯3杯はイケる。
実写映画化もされているもののため、すでにストーリーを知っている人も多いかもしれないが、キャラデザインなどアニメ作品としてのクオリティーの高さも一級品。『ボールルームへようこそ』などが好きな人には超オススメだ。
──以上、今期アニメで個人的に勢いを感じた作品をご紹介した。他にも、異世界転生もので話題になった『転生したらスライムだった件』や『うちのメイドがウザすぎる!』『となりの吸血鬼さん』なども安定の面白さを発揮していたため、今期はガチで当たりのクールと言えるだろう。
それだけに、何を見るか迷う2018年秋クール。本記事をぜひぜひ視聴の参考にしていただければ幸いだ。
執筆・イラスト:中澤星児
▼『からくりサーカス』PV
▼『ゴブリンスレイヤー』PV
▼『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』PV
▼『ゾンビランドサガ』PV
▼『風が強く吹いている』