競馬は何が起きるか分からない。1番人気馬が吹っ飛ぶこともあれば、最低人気馬が勝つことだってあるため、これはよく言われる言葉だ。そして現在、かつてない珍事が発生し、改めて世界の競馬ファンを「何が起きるか分からない」と騒がせている。

舞台はニュージーランドのアワプニ競馬場。障害レースで騎手が落馬するも、マッハの速さで再騎乗し1着でゴールしてしまったのである。奇跡とも言えるレースは、動画「Saturday, 16 Jun 2018 – Manawatu R.C. @ Awapuni – Des De Jeu – ITM FRAME AND TRUSS MAIDEN STEEPLECH」で確認できる。

・落馬しても諦めない

海外サイト「RACING.COM」が報じるところによると、奇跡が起きたのは2018年6月16日に行われたレースでのことだ。ゼッケン「6番」をつけたデ・ドゥ・ジュは好スタートを切った直後、最初の障害でバランスを崩して転倒した。普通であれば、競走中止になるだろう。……ところが!

人馬ともに無事だっただけでなく、走ることを諦めなかったことで奇跡が生まれた。馬がすぐさま起き上がると、なんと騎手もしがみついてアクロバティックに再騎乗! 先頭集団から大きく離れた最後方からの展開を強いられたが、奇跡的にレースへと復帰したのだ。

・まるでオルフェーヴル

そして奇跡はまだ続く。デ・ドゥ・ジュは1つ、また1つと順位を上げていき、最終コーナーでは2番手から先頭を追走。それから最後の直線に入ると猛烈な追い上げを見せ、半馬身ほどリードを広げて1着でゴール板を通過した

3200メートルと距離が長いレースとはいえ、馬と騎手の執念がなければ成し得なかった大逆転劇。これぞ「人馬一体」の勝利と言えよう。不利を被って追い上げる姿は、まるで阪神大賞典のオルフェーヴルのようなので、競馬ファンは必見の動画だ。

参照元:YouTubeRACING.COM(英語)
執筆:原田たかし

▼1:15〜が落馬、5:00すぎがゴールシーンだ

▼ショートver

▼オルフェーヴルの阪神大賞典は4:44あたりから