三度の飯よりも海外ドラマをこよなく愛する筆者は、今までにロケットニュースで数多くのドラマを紹介してきた。そのほとんどがアメリカのドラマだったが、今回はスペイン発の強盗ドラマ『ペーパー・ハウス』を紹介しよう。
最近では、Netflix などで英語圏以外のドラマもジャンジャン配信されている。その中でも『ペーパー・ハウス』はブッチぎりのオモシロさでラテンのノリが超~アツいぞ!
・『ペーパー・ハウス』ってどんなドラマ!?
本作はスペインの Netflix が製作したオリジナルシリーズで、主要登場人物は “教授” と名乗る謎の男と、彼が集めた元前科者8名。教授の目的は、スペイン王国造幣局に侵入して11日間立てこもり、24億ユーロ(約3100億円)相当の紙幣を印刷して強奪すること。
この壮大な計画を実現させるために、教授は集めた8名にベルリンやトキオ(東京)、ナイロビやヘルシンキといった都市の名前を付け、強化合宿を開始。計画実行後に仲間の情報が漏れないよう、本名を名乗ることも素性を語ることも特別な関係になることも一切禁止し、武器の使い方から医療応急処置まで全てを叩き込んでいくのだ。
・緻密に練られた脚本が最高!
こうして強奪チームは計画通り造幣局に籠城(ろうじょう)し、人質の管理から紙幣印刷にわたるまで全てが順調かに思われた。だが、ちょっとした出来事がきっかけで全てがほころび始めてしまう……。
物語は造幣局内で起きる出来事と強化合宿中の過去、外から支持を出す教授に降りかかるハプニングが交互に描かれながら進行する。練りに練られた緻密なストーリーが、畳みかけるようなアツいラテンのノリでグイグイと引っ張られ、筆者はシーズン1&2をイッキ見! まさに、 “ムチョ・カリエンテ:超アツい” というスペイン語のフレーズがピッタリな作品なのだ。
これだけ主要登場人物が多くてストーリー展開が複雑だと、必ず “プロットホール” と呼ばれる矛盾点が存在するものなのだが、『ペーパー・ハウス』に関してはゼロだと言える。それに、どのキャラクターの背景も丁寧に描かれ無駄になっている人物が1人もいないのは、脚本家の力量と才能の成せる技だろう。
・非英語圏のドラマで最も視聴された作品
そして、『ペーパー・ハウス』のブっちぎりの面白さが口コミで広がり、本シリーズはNetflixで最も視聴された非英語圏のドラマになっている。
海外エンタメライターをしている筆者は仕事で数多くのドラマを見ているが、心底ハマれる見応えタップリなシリーズには滅多に出会えないと分かっている。だが、この『ペーパー・ハウス』は「ハリウッドのドラマなんかより全然スゴい!」と、堂々と胸を張って太鼓判を押せる傑作シリーズだ。
筆者の周囲でもどハマりする人が続出。字幕を読むのが嫌いな英語圏出身者でも、アッという間にハマってイッキ見している。
海外ドラマや映画となると、ついアメリカの作品ばかりに目がいってしまいがち……。だが、最近のハリウッドはリブートやリメイク作品ばかりが目立ってマンネリ気味なこともある。積極的に非英語圏のドラマに注目してみてはどうだろうか。
シーズン3製作が決定している『ペーパー・ハウス』は、見たら思わず人に勧めたくなる。それくらい面白いので、ぜひチェックしてみてほしい。
参照元:Instagram @lacasadepapeltv、Netflix
執筆:Nekolas