2つの言語を操る人はバイリンガル、3つならトライリンガル、それ以上ならマルチリンガルと呼ばれる。そこまで話せる人はほんの一握りだけに天才と言っていいが、想像を遥かに超えるインド人の天才少女がいる。
彼女の名前はスチェタ・サティーシュちゃん(12歳)。聞いて驚くなかれ。なんと彼女は、6時間のコンサート中に102カ国の歌をその国の言語で歌ったというのだ。外国語の歌詞を覚えるだけでも大変なのに曲まで覚えるとは……スゴすぎて理解不能!! しかも、同時に世界記録を2つ樹立しているというのだから、インド人のみならず世界中がビックリである。
・コンサートで世界記録を樹立
世界記録が樹立されたのは、2018年1月25日にドバイのインド領事館で行われたコンサートでのこと。ここで前述の偉業は成し遂げられた。海外サイト『Odditycentral』によると、彼女はインドの言葉だけでもヒンディー語、マラヤーラム語、タミール語など複数操り、英語をはじめとする外国語も堪能だそうだ。
経歴を軽く触れると、4歳で音楽を学び始め、8歳になる頃にはヒンドゥスターニー音楽(北インド古典音楽)も学んだ彼女。そして2016年末には、外国語の歌も勉強し始めた。現在から逆算すると分かるように、約1年で102カ国もの歌をその国の言語で歌えるようになっているあたり本物の天才だ。
・日本語の歌もあり
さて、気になるのはどれだけ歌えているかだが、動画「MUSIC BEYOND BOUNDARIES- SUCHETHA SATISH」で実際に聴いてみたところ……正直、言語が分からなければ本当なのかさえも分からない。ただ、102もの歌の中に日本語がある。
詳しい再生時間は24:15あたりから。はたして外国語の中でも難しいと言われている日本語を操ることができているのか。耳を傾けると……これは夏川りみさんの『涙そうそう』! しかもお上手!!
・本物の天才
ちょっとやそっとの日本語ではなく、ほぼ完璧に歌っていると言っていい出来だからスゴすぎる。日本語で上手いなら、きっと他の言語も問題ないだろう。結果、彼女は過去最多の言語を使ってコンサートしたこと、子どもによる最長時間公演の2項目で世界記録を樹立したことを認められた。
まだわずか12歳だが、スポンジのように吸収する能力はまさに天才と呼ぶにふさわしい。スチェタ……おそろしい子! なお、彼女が最初に知った外国の歌は『上を向いて歩こう』で、日本人の女性医師がスチェタちゃんのために歌ってくれたのがきっかけなのだそうな。コンサートの選曲といい、なんだか親近感がわくようだ。
参照元:YouTube、Odditycentral(英語)
執筆:原田たかし
▼『涙そうそう』は24:15あたりから
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