スパ! マサイ族の戦士・ルカだ。男たるもの、戦士たるもの、そう簡単に「愛の言葉」を口にするもんじゃない。年に一度あるかないかくらいのレア感を維持しながら「……ンャーォレン……」と、小声でつぶやくくらいに留めておくのが望ましい。
しかしながら、プレゼントは別。特に記念日とかでなくとも、何かをもらったら嬉しいからな。「どういう想いで選んだのかな」と考えるのも、心が熱くなったりするもんだ。ということで今回は、マサイの戦士であるオレの “選び方” を紹介したい。
この時期にプレゼント……つったら、当然ながらバレンタインだ。つい先日に公開した「マサイの戦士のバレンタイン」的な記事でも解説したけど、ケニアでは「男性から女性へプレゼントする」んだ。お花をあげるのがメジャーだけど、さてさて……
つーことで、プレゼント選びのためにやってきたのはオレの大好きな田舎町「キマナ(Kimana)」だ。いろんなモンが売ってるからな。さーて、何をあげようかな……
まず、オレが見て回ったのは、かわいいビーズのアクセサリーだ。
やっぱり女性へのプレゼントつったら、アクセサリーが最高だよな。
いろいろある……が、ここでオレは重大なミスに気がついた。
もしかしてこのビーズアクセ、オレの奥さんとか、オレの村の誰かが作ったヤツなんじゃないか……と。ほら、マサイの女性はビーズアクセを作るのが仕事だからさ。
もしそうだとしたら、単に買い戻すだけになる。なんかそれ、お金の使い方としては意味なさげだな……ということでアクセはやめることにした。
続いては布。マサイ布。あると便利な「マサイシュカ」だ。何枚あっても邪魔にならないからな。
ちなみにこのマサイシュカ、ゴー(羽鳥)はナイロビの露天で1000円くらいで購入してたけど、それ、思い切りボられてるから。観光客だからしゃーないけれど。
モノにもよるけど、キマナでマサイシュカを買うとしたら、だいたい1枚500ケニア・シリング(約520円)くらいかな〜と思う。ピンキリあるけどな。
そんなこんなで「布」をベースにキマナの市場を探索してたんだけど、最終的にオレが妻へのプレゼント用として購入したのは……
サンダルだった。
オレがサンダルをチョイスしたことに対し、日本のゴーは「なぜサンダルを?」と聞いてきた。さすがだ。もちろん、このサンダルを選んだのには、実は深い意味がある。というのも……
オレがサンダル屋さんに行った際、オレと同じくらいの男性(マサイ族)が客にいた。熱心にサンダルを選ぶ彼に声をかけてみたところ、「彼女へのバレンタインプレゼント」としてサンダルを選んでいるとのことだった。それを聞いて、オレは……
それ、いいな。マネしよ!
──と思ったんだ。
帰宅してから妻にサンダルを渡すと、とても喜んでいた。マネしてよかった。サンダルにして本当によかった。少しでも「それ、いいな」と思ったら、素直にマネしたほうがいい。「オレもやってみよ〜\(^O^)/」ってな。では、オレセリ!
Report:ルカ(マサイ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.