これから卒業、入学、就職などなど、新年度を迎えるにあたって多くなる記念撮影。そこで今回は、写真を手軽に現像できる写真プリント機についてお伝えしたい。
家電量販店などに行くと、様々な機種があってどれが良いのかイマイチ分からない写真プリント機。そこで実際に現像して、どの機種が最も優秀なのかを確かめてみることにした。さて、結果はいかに!
・メジャーな3機種を比較
プリント機の性能を確かめるために訪れたのはビッグカメラ新宿西口店だ。2階の写真プリントコーナに行くと、たくさんのプリント機が設置されている様子がみられた。
その中で今回使用したのは、ボディーカラーが緑色の富士フィルム「プリンチャオ」。
赤いボディーのDNPフォトイメージジャパン「プリントラッシュ」。
そして、白いボディーの三菱電機「クイッキオ」の3機種である。
先に結論を言ってしまうと、最も優秀だったのは「クイッキオ」であった 。主にプリント時間が短いのと、写真の仕上がりが美しかった点がその理由だ。それでは詳細をお伝えしていこう。
・プリント料金
はじめにプリントにかかる代金だが、基本サイズは3機種とも同じだ。具体的にいうと、標準的なL判サイズ(89 x 127mm )が税込30円 / 1枚、大きめの2L判サイズ(127 x 152mm)が税込60円 / 1枚となっている。
ちなみに「プリントラッシュ」だけが、光沢・つや消しのいずれかの用紙を選択可能で、他2機種は光沢のみだ。つや消しが好みの方は覚えておくと良いだろう。
・プリント時間
次は所要時間である。L判サイズ7枚のプリント開始から終了まで(操作時間を除く)で最も時間がかかったのが、約1分50秒で「プリンチャオ」。「プリントラッシュ」と「クイッキオ」の2機種はほぼ同じで約40秒であった。
特に注目すべきは「クイッキオ 」の個性的な構造である。本体上部にドドンと付いている2つの扉をパカっと開けると……な、なんと、奥に写真の排出口が4つも付いているではないか!
開発元の三菱電機によると、同機種には4台の高速プリンターを搭載。L判サイズで1枚平均約2秒(8枚以上の連続印画で5枚目以降の平均値)でのプリントが可能とのこと。1度に沢山の枚数をプリントする際には、かなりのスピードアップが期待できそうだ。
・写真の仕上がり
続いては、気になる写真の仕上がりである。最もコントラストが強く輪郭もクッキリしているのが「プリントラッシュ」、その次に派手めなのが「プリンチャオ」。他の2機種とは違ってナチュラルなのが「クイッキオ」だ。
景色、人物、料理、花、動物など、様々な種類の画像をプリントしてじっくり比較してみると、「クイッキオ 」は肌色が自然で色の再現度も高かった。画像データに忠実な仕上がりを好む方には断然「クイッキオ 」をオススメしたい。
・操作性は全機種良好
その他、操作性についてだが、SDカードからの標準的なプリントにおいては、全機種共にわかりやすく迷うことも無かった。なお、スマホから直接データを転送したい場合は、ケーブルで接続するか、アプリをダウンロードすることで利用可能だ。
以上、3種類のプリント機を使ってみた感想だが、いかがだったろうか? 写真を現像して残すことが少なくなった今の時代だからこそ、せっかくプリントするなら美しく仕上げたいものだ。今回の検証が、そんな時の助けになれば幸いである。
参考リンク:富士フィルム「プリンチャオ」、DNPフォトイメージジャパン「プリントラッシュ」、三菱電機「ニュースリリース」
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.
▼富士フィルム「プリンチャオ」
▼DNPフォトイメージジャパン「プリントラッシュ」
▼三菱電機「クイッキオ」
▼三菱電機「クイッキオ」の仕上がりが最も美しかった