ロケットニュース24

「成人式なんて不要」と叫ぶ前に考えて欲しい “たった1つの” 大切なこと / その気付きが未来を変える

2018年1月6日

seijin

成人の日が、もうそろそろやって来ますね。この時期になると、派手な衣装を着た若者や暴れる新成人がニュースではよく取り上げられ、それを見た有識者っぽい方が「最近の若者は何を考えてるんでしょうか」とコメントするのが、今や新春の風物詩になったようにも感じます。

そして同時に「成人式を行う必要はあるのでしょうか?」ということが議論になるのもまた風物詩。成人式に反対派、賛成派から色々な意見が出るのは当然なことだとは思うのですが、私はひとつ、引っかかることがあるのです。そもそも……

日本には不要な行事がありすぎではないでしょうか。


例えば、クリスマス・バレンタインデー・ホワイトデーです。これらは、成人式と同じくらい、いやそれ以上に不要な行事だと思うのです。もっとはっきり言えば、その存在にイライラするのです。

成人式ではしゃぐ若者は、一部の方をイラつかせるのかもしれません。特に年配の方であれば、不快に感じる人が多いのでしょう。でもそれは、クリスマス・バレンタインデー・ホワイトデーだって同じなのです。

街中で仲良さそうなカップルを見ると、独り身の男性は心の中がザワザワします。特に何か危害を加えられるわけではないですが、幸せそうにしているカップルを見るのがイヤなのです。その空気に触れるのが嫌なのです。

「そんな理由で、クリスマスとかを不要な行事だと言うなんて身勝手だ」とおっしゃる方もいるかもしれません。ですが、成人式を不要と言う人も、私と多少は似たような心理が働いているのではないでしょか。「自分が危害を加えられたりしたわけじゃないけど、何となく見るのが不快だ」という部分において。

「いやいや、成人式は税金が絡んでいるから問題なのだ」という意見、ごもっともかと思います。確かに、成人式は税金の無駄かもしれません。ですが、クリスマス・バレンタインデー・ホワイトデーも、国民に無駄な出費を強いる行事ではないでしょうか。資産の一部を強制徴収するイベントと化してはいないでしょうか。

──こんなことを言うと、私が成人式に反対していると感じる方もいるかもしれませんが、そういう訳ではありません。私は賛成でも反対でもありません。「昔の友達に会えるから成人式はやって欲しい」という人がいるのは当然だと思いますし、「税金でやるものじゃない」という気持ちもわかります。

ただ私は、成人式反対派の人に こうお願いしたいのです。

「成人式は不要」ではなく、「成人式とクリスマスとバレンタインデーとホワイトデーは不要」にしていただけませんでしょうか、と。


・素敵すぎる未来のために

もし、クリスマスとバレンタインデーとホワイトデーが廃止になった場合、一体どれだけの男性が救われるのかは想像がつきません。

クリスマスイブ1人でクソ高いホールケーキを買って食べていたら、涙がクリームの上にこぼれ落ちて味が変わってしまうこともなくなるのです。バレンタインデーにコンビニでチョコを買い、母親と妹に「なんか、下駄箱開けたらこんなん入ってた」と言わなくて済むのです。

モテる友達から、「ホワイトデーのお返しってどうしてる?」と聞かれたときに、「まあ、俺はお返しとかせえへん主義かな」という悲しすぎる返事をしなくて済むのです。

──あぁ! 想像するだけでなんと素晴らしいのでしょうか。クリスマスとバレンタインデーとホワイトデーがない世界というのは……! そのような未来を実現するためには、多くの人が「日本には、カレンダー上から抹殺していい行事がありすぎる」と認識することが、大きな最初の一歩となるでしょう。

・立ち上がるのは今

成人式不要論が高まる今の時期こそ、人々に気づいてもらう好機かもしれない……という思いから、このたび私は筆をとった次第です。最後までこんな私のお願いを聞いていただき、本当にありがとうございます。そして くどいようですが、もう1度だけ繰り返させて下さい。

「成人式は不要」ではなく、「成人式とクリスマスとバレンタインデーとホワイトデーは不要」にしていただけませんでしょうか。切に、切に、よろしくお願い申し上げます。

執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

モバイルバージョンを終了