麺は麺でも種類はさまざま。うどんにラーメン、そば、ちゃんぽん……最近だと、つけ麺も人気上昇中だ。冷凍食品やインスタントとしても売り出されているのを見ると、世は “つけ麺戦国時代” に突入したと言ってもいいだろう。
そんなつけ麺フィーバーの流れは、とんこつラーメンの本場・福岡県でも健在で、店舗は右肩上がりでグイグイ増えている。ただ、その中で他とは違った形で人気を博す店がある。
・博多初のつけ麺専門店
お店の名前は「博多元助」。実を言うと、ここは福岡県で知らない人はいないレベルで有名なラーメン「博多一幸舎」の系列店だ。また、博多初のつけ麺専門店でもあり、うまいと評判なので一度行ってみたいと思っていた。
てことで実際に行った訳だが、地下鉄七隈線・薬院大通駅から歩いてすぐのところにお店はあった。中に入るとカウンター8席ほど。開店直後ということもあって並ぶことなく、券売機で人気メニューと推されていた特製つけ麺(950円)を注文した。
・全席IHヒーター完備
腰を下ろしてホッとひと息。ここまではよくあるルーティンだが、明らかに他店との違いを感じる。そう、同店は全席にIHヒーター完備。テーブルにデデンッとIHヒーターが装備されているのだ。
説明書きを読むと、有田焼メーカーと共同開発した器を置くことでIHヒーターでの食事を実現。これにより、つけ麺の残念ポイントである「スープがぬるくなる」ということを心配せず、温かいままで食べられるという。しかも、この器はIHヒーターの加熱に耐え、側面は手で持てるとのこと。……しゅ、しゅごい!
・2度楽しめるつけ麺
そうこうしているうちに、つけ麺が到着。見た目からして申し分なく、どう考えてもうまいに違いないが、一口食べてみると脳に電流が走った。魚介豚骨の濃厚スープを飲むだけで、丁寧に作られたことが伝わってくるようだ。うまい!
そしてスープと特注の麺が絡み合えば、これまた文句なしにうまい。ウリであるIHヒーターでスープの温度を保てば、幸せな一時を過ごすことができた。しかし……だがしかし……!
温かいまま食べてうまいだけで終わりではないのが人気店の証。IHヒーターがあることで、なんと雑炊セットを頼めば、残ったスープにご飯を落とし込んで2度楽しめるのである。
・次の扉は開かれている
もちろん、そちらも注文。つけ麺を食べ終えてIHヒーターの加熱をON。グツグツし始めたところでご飯を加え、雑炊を作ってみると……あらまぁ、なんということでしょう! あっという間に雑炊の完成だ!!
結果、食事中に一度も器が冷めることなく、2品を完食。おそらく、ここでしかできないメニューということで力を入れているのだろう。150円と値段が安い上に美味だったことも追記しておきたい。
じっくりとつけ麺を堪能して欲しい。そんな気持ちが伝わってくるかのようだった「博多元助」。その存在は、まさしくつけ麺界のパイオニアと呼ぶにふさわしい。近い将来、つけ麺店の全席にIHヒーターが完備されるのがスタンダードな時代も来るかもしれない。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 つけ麺専門店 博多元助 薬院本店
住所 福岡県福岡市中央区薬院2−2−2
時間 11:00〜23:00
休日 木曜
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.
▼魚介豚骨の濃厚スープ
▼スープと麺の相性もよし!
▼数種類ある雑炊の中から卵をチョイス
▼雑炊は自分で簡単に作れる
▼一幸舎の辛子高菜もあるぞ