世の中には様々なプロフェッショナルが存在する。プロ野球選手やプロ料理人を始め、最近では「プロの独身」なんてものまであるらしい……。そしてニオイに関するプロが『臭気判定士』である。
特に “ギャツビー” で知られる株式会社マンダムの臭気判定士たちは、体臭のプロ。以前の記事でその仕事内容をご紹介したが、今回は知っておくと絶対に使える「デオドラント商品の最も効果的な使い方」を伝授してもらったのでお知らせしたい。
・マンダムとは
まずはマンダムについておさらいしておこう。男性用ボディケア市場売上No.1ブランド “ギャツビー” を擁するマンダム。抑えても抑えても湧き出てくる「男の体臭」をガードしてくれる、野郎どもの心強いパートナーだ。
前回の記事で「ワキのニオイには8種類ある」などの衝撃事実も飛び出したが、今回は臭気判定士さんへのインタビュー第2弾! 臭気判定士が直々に、体臭に関する様々な疑問に答えてくれたぞ。
──そもそも、なぜニオイは発生するのでしょうか?
「人間には “エクリン” と “アポクリン” の2種類の汗があります。そこに “皮脂” も加えましょう。2つの汗と脂は、肌にいる菌によってニオイに変わってしまうのです。2つの汗と皮脂だけならにおわないんですよ」
──え! そうなんですね。
「汗も出たては臭くないでしょう? 菌がニオイのする成分に変えているんですね」
──なるほど……。では仮に僕から強烈なニオイがしても、僕は悪くないんですよね? 菌が悪いんですね?
「誰も悪くないです」
──では、菌の種類や増えやすさは、体質だったり体型に依存するものなのでしょうか?
「詳細についてはまだ解明されていません。菌も “美味しい” と思う汗や皮脂があるところに集まるのだと思います。ワキ・頭・足……など、部位によって汗や皮脂のバランスが違うので、存在する菌も違うと言われています」
──奥が深い……! では、デオドラント商品は菌を殺す……つまり殺菌成分が入っているということですか?
「そうですね。殺菌成分と、汗を抑える制汗成分が入っています」
──ダブルパワーですね。ちなみになんですが、男女でニオイの差ってあるものなのでしょうか?
「イメージはどうですか?」
──そりゃ断然、男でしょ!“男臭い”って言葉があるくらいですからね。
「そうですね。我々の研究でも “男性の方がニオイは強い” という結果が出ています。ただそこまで差はなく、男性のニオイの強さは、女性の1.2倍くらいですかね」
──そんなに違わないですね。むしろ女性はいいニオイがするイメージがありました。
「おそらく、全般的に女性の方がニオイに気を使っているからでしょう。我々が検査する際は、男女ともにデオドラント商品などを使わない状態で判定します。その結果が先ほどの1と1.2くらいですかね」
──ふむふむ。やはり女性はM(ミルク)が多いのでしょうか?
「そうですね。多くはMです。ちなみに女性の場合、A(アシッド)、つまりすっぱいニオイは男性に比べると圧倒的に少ないですね」
──確かにすっぱい女性っていないよなー。
次々と明かされるニオイのメカニズム。いいニオイだと思っていた女性も、まあまあ体臭はあるらしい……。そしていよいよ次ページで核心へ! 年代別「男のにおう箇所」とは? 「最も効果的なデオドラント商品の使い方」とは? 2ページ目へ急げ!!
参考リンク:ギャツビー スポットデオドラント
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
【プロ直伝】“臭気判定士” が教える「デオドラント商品の最も効果的な使い方」(2ページ目)
──では、若い男性と中年男性はどちらの方がニオイがキツいのでしょうか?
「部位によって違います。20代男性と40代男性を比較するとしましょう。20代男性に最も気を付けてもらいたいのは “ワキ” です。そして40代男性は”頭”です」
──頭から来るのか……! 興味本位の質問なんですが、髪の薄い人、ハッキリ言うとハゲでも頭はにおうのでしょうか?
「髪が薄い方でもにおいます。ただ、いわゆるツルツルの方は評価した経験がないので、もしかしたら におわないのかもしれませんね。言ってみれば肌の一部なので」
──なるほど。では、若い男性はとにかくワキに気を付けろと?
「そうですね。先ほど40代男性は頭と言いましたが、ワキも依然として強いです。なので若い人だけが気を付ければいいというわけではありませんが、ワキに限ると若い人の方がにおいます。またニオイの強度は0~5を0.5刻みに11段階で判定するのですが、男性の9割は3以上の強度があります。強度3は満員電車で隣り合ったときに気づかれてしまうレベルです」
──9割が3以上! おっかねぇぇえええ!! ……それにしてもワキって恐ろしいですね。ではワキからニオイを発生させないポイントはあるのでしょうか?
「まずは、お風呂などで清潔にする。これが基本です。そしてデオドラント商品でケアしてもらうことですね」
──なるほど。では、デオドラント商品はいつ使うのが最も効果的なのでしょうか? お風呂あがりなのか、それとも汗をかきはじめてからなのか? どちらでしょう?
「デオドラント商品は基本的に “予防効果” なんですね。なのでニオイが発生してから使用しても遅いんですよ。つまり汗をかく前、例えばお風呂上がりや出かける前に使うのが最も効果的です。
また、夏場などは汗で効果が下がってしまうんですね。その際はシートなどで拭いてから、もう一度デオドラント商品を使うといいでしょう」
──マメにケアしろって話ですね。
「そうですね。汗の量には個人差がありますので、とにかく “汗をかく前” これが原則です。あと、スプレータイプは広い箇所に効果的で、ワキなど狭い場所に効果的なのはロールオンタイプ、つまり直塗りタイプです」
──これはイイことを聞きました。絶対に守ります。
「余談なんですが、日本人は世界的に見てもニオイが少ないんです。ただ稀にニオイが強い方もいるので、正しいケアを知ってもらって、ニオイに対する悩みを少しでも減らしたいと思っています。ニオイは心の傷になりやすいので……」
──感動しました。そういったニオイの強い人たちでも、ケアすれば大丈夫なものなんでしょうか?
「効果は得られると思います(断言)」
──頼もしい! マンダムは日本の体臭を変えてますね
「ありがとうございます(笑)」
おさらいすると、デオドラント商品は「ニオイが発生する前に使う」のが最も効果的、さらに20代以上の男性は、強度3以上のニオイが出ていることが判明した。さらにさらに、どんなにニオイが強い人でも「ケアすれば効果は得られる」とのことだったので、もはやケアしない理由が見当たらない。
ちなみに、インタビューに同席してくれた女子大生たちにも話を聞いてみたところ、女性は想像以上に男のニオイに敏感らしい……。「すっぱいのは無理」「雨の日は特にきつい」「初対面で臭かったら仲良くなれる気がしない」などと語っていたから、心当たりがある人はマメなケアを心がけよう。……ケアすれば効果は得られるんだから!
最後に女子大生から飛び出した、男の体臭にまつわる金言をご紹介してこの記事を締めたい。
「歯磨きする感覚で体臭のケアをして欲しい」
グッハァァァアアアアアア! 夏場は結構気を遣うけど、この時期は完全に油断してて申し訳ない!! 歯は磨く……歯は毎日磨いている! 今後は同じ感覚で体臭のケアもします! みんなもぜひ歯磨き感覚で体臭ケアを心がけてくれよな!! 普通にニオイ出てますから!
参考リンク:ギャツビー スポットデオドラント
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼その後、ワキのニオイをチェックしてもらった。強度は3未満、ニオイタイプのバランスについては死んでも言えない……!(今回は特別に簡易的な評価をお願いしています)
▼だけどケアすれば平気さ! もう体臭も怖くないぜ!!
▼女性は男の体臭に敏感らしい……。マジで歯磨き感覚でケアします。
▼ケアすれば効果はあるぞ!