高層ビルが建ち並ぶ東京・品川。中でも、多くのビジネスマンで賑わう駅前は、どこか近代的な雰囲気が漂っている。ところが、そんな品川の街からほど近い場所にも都内有数の心霊スポットが存在することをご存じだろうか。

まことしやかに語り継がれる怪談・都市伝説の数々……そんな激ヤバスポットに潜入する「心霊スポット検証」。今回訪れたのは、その昔10万人以上もの罪人が処刑されたという『鈴ヶ森刑場遺跡』である。ここで私(りょう)が撮影した奇妙な写真とは!?

・着物を着た女性の霊

江戸時代から明治初期にかけて、数多くの処刑が行われた鈴ヶ森刑場。中には斬首刑者の首を洗った井戸があり、その周辺で着物を着た女性の幽霊が現れるとの噂だ。実際に、その幽霊の姿をとらえた写真が、あの池田貴族さんの心霊サイトに紹介されている……。

一体どれほどヤバい場所なのか、それを確かめる今回の検証。カメラを片手に、さっそく私は鈴ヶ森刑場遺跡に向かった。

・タクシー運転手の証言

最終電車で京急「大森海岸駅」に行き、ここから徒歩10分ほどの鈴ヶ森刑場を目指す。夜12時を過ぎているとはいえ、第一京浜は交通量が多い。道すがら、客待ちしていたタクシーの運転手さんに首洗の井戸についての噂を聞くと、恐ろしい言葉が返ってきた。

「あそこは “出る” から行かない方がいいよ。近くに住んでるんだけど、夜歩いていて不気味な人影を見たことがあるんだ」

なにぃー!? 実際に目撃したなんて、かなり遭遇率が高いと言える。ついに幽霊の姿をとらえられるのか……不安と好奇心を胸に、鈴ヶ森刑場への道を急ぐ。

・不気味な雰囲気

そして、旧東海道とのY字路にさしかかると、小さな森のような中に「東京都史蹟 鈴ヶ森刑場遺跡」という看板を発見。どうやら目的地にたどり着いたようだ。刑場内は思ったほど広くなく、車ではうっかり見逃してしまうほどこじんまりしている。

だが、夜の闇にうっそうと茂る木々や、多くの慰霊碑と仏像が安置されている様子は、この世とは思えない不気味さが漂っている。そして気のせいか、足を踏み入れた瞬間から気温がグッと下がったように寒い。まさか、すでに心霊現象が起きているのだろうか?

・首洗の井戸

場内を探索すると、すぐ目に飛び込んできたのは受刑者の碑。10万人以上もの魂をしのぶこの碑は、見ているだけで何か胸に訴えてくるものがある。「どうか安らかに眠ってほしい」そう願い、さらに進んでいくと……

うす暗い中、石で囲われた四角い物体を発見。あ、あれはひょっとして!

やはり噂の井戸のようだ。後ろの石碑には「首洗の井戸」と刻まれており、金網でフタがされている。中をのぞき込むことができるが、どうも気が乗らない。何かが出てきそう……湧き上がる嫌な予感。つい井戸と距離をとってしまう。

寒い上に、頭痛までしてきた。怖い。だが、ここまで来て井戸の写真を撮らないわけにはいかない。意を決して、一歩ずつ重い足を上げて進む。

井戸の前でライトを照らし、中を覗きこむも真っ暗で何も見えない。きっと底が深いのだろう。胸の鼓動が激しく高鳴る中、井戸を中心にカメラのシャッターを押す私。しかし、いくらシャッターを切っても幽霊らしき姿は皆無だった

……と思いきや、帰って改めて確認したところ、井戸以外の場所を撮影した1枚に奇妙な写真が混じっていることに気づいた。

・白いモヤ

それは場内にある仏像を撮った1枚。下の部分に何者かが横切ったように白いモヤがかかっているのだ。他にも同じ条件で撮影したが、このモヤが写っていたのはこの写真だけ。これは一体何なのか……。謎である。

なお鈴ヶ森刑場は、深夜でも交通量が多い道路の傍にあるが、慰霊碑や仏像がかなりの恐怖を与えてくれる。ドキドキ感は5段階評価で星4つだ。歴史ある心霊スポットだけに、訪ねる際はきちんと手を合わせよう。くれぐれも遊び半分では近づかないように!

参考リンク:池田貴族心霊研究所
Report:心霊スポット評論家・りょう
Photo:RocketNews24.

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▼特に、のぞき込む瞬間が怖かった首洗の井戸
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