大変だ!! まさかNHKから『カリビアンコム』なるサイト名が聞こえる日が来ようとは……一体だれが予想しただろう。おそらくインターネットを使ったことのある男性ならば、誰しもが遠い目をしながら「カリビアンか……」とつぶやいたことだろう。
もちろんカリビアンといっても、ジョニー・デップ主演の映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』ではない。ある意味、パイが列になっているとも表現できるが、主演的にはデップというよりディックのほうで、撮影場所もカリブの海というよりオマーンの湖にほど近く……ともかくカリビアンの周辺に、謎多き捜査のメスが入ったのである!
・なぜ陳社長は逮捕されたのか?
今回の事件をチョー簡単に説明するならば、日本で撮影した無修正なムフフ動画を台湾の会社とアメリカの会社経由で「カリビアンコム」なるサイトに配信していたとして、台湾出身の映像制作会社社長、陳美娟容疑者(67)が逮捕された……てな具合。
別にカリビアンが悪いわけではなさそうだし、どうして陳社長は逮捕されたのか? なかなか複雑なので、ここからは、カリブの海の波事情に詳しいネットサーファー「白い三角定規」さん(37)に詳しく話を聞いてみたいと思う。白さ〜ん!
白「とにかく驚きですね。単刀直入に感想を述べるとしたら、“えっ!? ナニがダメなの?” といった感じで」
──どうも無修正のナニ動画をネット上に配信し、頒布(はんぷ)していたのがダメだったとか。
白「でも正直 “ナニ〜!?” ですよ。というのも、カリビアンは海外ですよね? 仮に日本で撮影された無修正の動画であろうとも、無修正OKの海外サイト&海外サーバーにアップされているからOK……だと思っていたのですが、違うんですかね」
──なんでも警視庁の捜査本部は、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて台湾やアメリカにも捜査協力を要請しているのだとか。
白「ICPOといったら、ルパン三世の銭形のとっつぁんが所属している組織ですが、そこまで巻き込む事件だとすると……未成年とかの問題でしょうか? 少なくとも、ただ単に “無修正だから” ってワケじゃないと思うんですよね……」
──でも報道によると、あくまでも問題なのは「わいせつ動画を配信」で、報道映像を見ても「現場撮影テープ(無修正画像)」って書いてあったりもし……
白「無修正のムフフ映像を日本で撮影したのがダメってことなんでしょうかね? もし無修正が問題だとしたら、他国も巻き込んで国際的に “そこまでやることなのかな?” と思います。だってモザイクかけてるのなんて日本だけですよ!?」
──モザイクかけてるのは日本だけ!
白「これ、恥ずべきことだと私は思います。なぜならば、古来から日本には、春画をはじめとした誇るべき変態文化があるというのに、それら春画も無修正なのに、一体どうして、日本にしか作れない新たな変態文化をボカす必要があるのかと」
──ムフフな漫画とかも!
白「たしかに “モザイクを入れる文化” も尊重はします。実に日本らしく、奥ゆかしいので。また、ギリギリを攻める日本のモザイクテクニックは世界一だと私は思います。こんなにモザイクに触れている国民は他にない。しかし……」
──そこまで無修正を厳しく取り締まる必要があるのかと!
白「もうね、そもそも論なんです。そもそも、なぜ無修正がダメなのかと。まず第一に、基本的に大人しか見れないような流通経路になっている。まっとうな店舗だったら、ソレを見せるべきではない子供らには見えないようにしているはず」
──そういえば昔はよく本屋のオッチャンに「君はまだ子供だろ」と怒られたりもしましたね。大人になってからは怒られなくなりました。
白「ムフフを見たい大人が、ムフフ映像を手に取る。なのに、ムフフの核心は見えないようになっている。わざわざ職人にモザイクを入れてもらって、『モザあり=合法=安全』みたいな感じになっている。もうね、この時点で異常ですよ」
──モザイクが入っているほうが異常であると!
白「たしかに法律は重要ですが、“無修正=悪いこと” 的な感じになっている。一回ね、法律とかすべて忘れて、冷静に考えてみてください。そのモザイクは、一体全体、誰に対して “見せるべきではないモノ” としているのでしょう?」
──そ、そう言われてみれば……。テレビで放送される “見せるべきではないモノ” にモザイクがかかるのは分かりますが……
白「ネットですよ? しかも海外の有料サイトで、さらにいえば会員制ですよ? 明確に『見たい!』という意志がある人しか見ることができないんですよ? それをここまで厳しく取り締まるなんて……まるで中世ヨーロッパのマン女狩りです」
──魔女狩りですね。
白「その一方でね、決してウラとかではなく、日本で普通に販売・レンタルされているモザイクありのAVにも、実は無修正シーンが入ってたりするって知ってますか? なんでも “無修正の一瞬” が紛れていると……何かの記事で読みました」
──その記事書いたの、私です。
白「ああ、そうなんですね! ま、それはさておき私が言いたいのは、異常なまでの厳しさで無修正を取り締まる一方、野放しにしている無修正もあるという事実。にもかかわらず、わざわざ海外サーバーにアップした映像を取り締まるとは……」
──ちなみに、映像制作会社の陳社長は「カリビアンコムというサイトは知らない。わいせつな動画は配信していない」と容疑を否認しているそうです。
白「なるほど。でもね、陳社長はカリビアンを知らないと言っていますが、我々のチンはカリブの海を知っていますよ。また、それ以外の、たとえばガチでホットな海なども、そして究極的には『紅のX』なども、我々のチンは知っています」
──紅のX(くれないのエックス)!? ……あっ、そういえば超有名な某サイトのロゴ、赤文字でXですね!
白「このまま突き進んでいくと、近い将来、それらサイトから完全に “和モノ” が消滅するかもしれません。もしも運良く見つけてクリックしても、必ず 『Sorry, this video is not available』と表示される日が来るのかも。恐ろしいことです」