「最後の晩餐には何が食べたい!?」という質問はよく会話に登場するが、いざ、自分が死ぬ前に何を一番食べたいか聞かれたら、即答できる人は少ないのではないだろうか。
アメリカの死刑囚は死刑執行前に、自分が食べたい食事をリクエストすることができるのだが、そんな、死刑囚の ‟最後の晩餐” を再現する写真家が、ネットで話題になっているので紹介したい。
・死刑囚の ‟最後の晩餐” を再現する写真家が話題に
死刑囚の ‟最後の晩餐” を「A Year of Killing:イヤー・オブ・キリング」と題したシリーズとして再現しているのは、ニュージーランド出身の写真家ヘンリー・ハーグリーヴスさんだ。現在、アメリカでは31州で死刑が合法となっており、平均で毎年47名の死刑囚に刑が執行されているとのこと。
ヘンリーさんは、死刑囚が最後に食べたいと望んだ食事を調査し、その1年分の最後の晩餐を再現して自身のウェブサイトに発表しているのだ。
・最後の晩餐を拒否する死刑囚も!
例えば、死刑を執行されるまで23年間獄中生活を送った死刑囚は、ステーキとベイクドポテト、ケーキとコーラを最後の晩餐として食している。
他に、メキシコ系の死刑囚は、祖国の国民食であるタコスと焼きトウモロコシをリクエストし、ピザやフライドチキンを食べた者も。自分の好物や祖国の味、母親がよく食べさせてくれた想い出のメニューなど、理由はそれぞれ違うだろう。そして、なかには最後の晩餐を拒否した囚人もいるのだという。
・ プロジェクトを続ける理由
ヘンリーさんによれば、死刑執行後に新たな証拠が出てきたことで、9人に1人の囚人が無実の罪で死刑になっているという。そしてそのことを伝えるために、プロジェクトを続けているそうだ。
無実の罪で死刑台に上がる囚人が、どんな思いで最後の晩餐を口にするのかと思いながらヘンリーさんの作品を見ると、なんとも言えない感情が押し寄せてきてしまった次第だ。
参照元:Instagram @henry_hargreaves_photo…、A YEAR OF KILLING、indy100(英語)
執筆:Nekolas