世界中で絶大な人気を誇る『SHERLOCK / シャーロック』は、誰でも知っている名探偵シャーロック・ホームズを、現代によみがえらせたスタイリッシュな海外ドラマシリーズだ。主役シャーロックを演じる俳優ベネディクト・カンバーバッチのイケメンぶりもさることながら、テンポ良いストーリー展開と、高貴感が漂うオシャレな雰囲気も人気の秘密である。
そして、「本シリーズには、対称美にこだわった印象的なシンメトリー場面がテンコ盛りだ」と紹介する動画が、ネットで話題になっているので紹介したい。ファンが本シリーズに心惹かれてしまう理由の一つは、ココにあるのかもしれないぞ!
・『シャーロック』は対称美へのこだわりがハンパない!
美男美女は、顔のパーツが全てシンメトリー(左右対称)であると言われるが、人間の顔だけでなく、人は左右対称な物に美を見い出すものなのかもしれない。インテリアのコーディネートでも、家具をシンメトリーに配置すれば外れがないというが、それは、映画やドラマの撮影においても同じなのかもしれない。
国籍不詳のフィルムメーカー、セリア・ゴメスさんが、『シャーロック』が、どれだけ対称美にこだわっているかを紹介する動画をSNSに投稿している。
・細部にも手ぬかりなく対称美が盛り込まれる執着ぶり!!
その動画を見ると、セリアさんの言いたいことがよ~く分かるのだ! 例えば爆発シーンでは、部屋の真ん中に立つシャーロックの左右には対称的な窓があり、大きな両窓が爆風で吹っ飛ぶのだが、そんなアクションシーンにも対称美への執着がうかがえる。
そして、シャーロックが相棒ワトソンと部屋で会話をするシーンでも、壁に掛けられた動物のはく製を中心に、二人が左右対称に座っているのだ。また、お盆に置かれた食器も、カップのセットがシンメトリーに配置され、細部にも手ぬかりなく対称美が盛り込まれているのである。
・シンメトリーがサブリミナル効果に!?
おそらく、視聴者は本作を見ている時に「シンメトリーが美しいなあ~」などど、意識しながら見てはいないはずだ。
だが、数多くのシーンをシンメトリーに統一することで、その美しさを潜在意識に訴えかける、サブリミナル的な効果を発揮しているのではないだろうか。人間は、左右対称的な物に心惹かれる傾向が強いだけに、本シリーズが高い評価を得ているのは、こんなところにも理由があるのかもしれない。
まさに、監督のビジョンを映像化する、シネマトグラファーの真骨頂とでも言いたい仕事ぶりである。筆者も、こういった視点で本シリーズを見たことがなかったので、これからは意識して対称美を堪能してみたいと思う。
参照元:Vimeo @Celia Gómez、Laughing Squid(英語)
執筆:Nekolas
▼『シャーロック』の対称美へのこだわりを紹介した動画はこちら