今日6月24日は『ドレミの日』だ。今から約992年前となる、1024年の今日、イタリアの僧侶が「ドレミ」などの音階を定めたことがその由来だという。
そこで今回はドレミの日にちなんで、ひとつの音を聞いただけで音階で判断できる特殊能力「絶対音感」について触れていきたい。20万人に1人の人間にしか備わっていないと言われるその絶対音感とはどんなものなのか、さらには身につけるためのコツなどもご紹介していくぞ。
・絶対音感とは
まず絶対音感を知らない方のために簡単に説明すると、ひとつの音を単独で聞いた時、「ドレミファソラシド」のうちのどの音階なのかを聞き分けられる能力のことを言う。例えば、本人以外の人がピアノで “ド” の音を弾いた時、鍵盤を見なくても “ド” と言い当てられる能力が絶対音感であり、さらに詳しく言うと、他の音と比べなくても耳にした音の音階が分かる能力のことなのだ。
・絶対音感のメリットとデメリット
絶対音感のメリットは、聞いた曲を正確に記憶したり、譜面に書き起こすことが出来るほか、聞いた音楽を再現する「耳コピ」や、楽譜を見ただけで正確な音程で歌える点などが挙げられるが、絶対音感の強い人は逆に掃除機やエアコンなどの音までも、ドレミ……という音階で聞こえてしまい、それらが不協和音となって気分を害するというケースもあるようだ。
・7歳までの環境によって大きく左右される
この絶対音感については、以前は生まれながらに持った能力という意見もあったようだが、現在は7歳までの環境によってかなり高い確率で身に付くとされ、7歳以上になると身に付けられる可能性が極端に低くなり、9歳以上になるとほぼ不可能になるといわれている。
・楽器の音に触れることが重要
では、7歳以下の子供にどうすれば絶対音感を身に付けられるのだろうか? 絶対音感を持つ多くの人が、幼い頃からピアノなどの楽器の音を耳にしていたり楽器に触れていた記憶があると言っており、母親の胎内にいる時にいつも母親がピアノを弾いていたため絶対音感を持ったという方もいるそう。とにかく、楽器の音に触れることが重要のようだ。
・音を当てるクイズが有効
絶対音感を身に付けるための具体的な訓練法を調べてみると、本人以外の人が弾いたピアノの音を鍵盤を見ずに当てる「音を当てるクイズ」が有効という意見が多いようだ。手軽なものだとスマホやタブレット用の絶対音感トレーニングアプリなどがあるので、そちらから始めてみるのも良いかもしれない。なお、絶対音感を身につけるための音楽教室などもあるようだ。
以上、絶対音感についてざっとまとめると……
・絶対音感を身に付けやすいのは7歳まで
・楽器の音に触れることが重要
・ピアノの音を鍵盤を見ずに当てる「音を当てるクイズ」が有効
ということになる。
・20万人に1人
こうしてみると簡単に習得出来るかのように思えてしまうこの絶対音感だが、冒頭でお伝えした通り、実は20万人に1人の人間しか持っていないと言われている特殊能力であり、人によって身につくまでの期間も異なるという。もし、お子さんに絶対音感を習得させてあげたいと思っているのなら、今すぐにトレーニングを始めるべきかもしれない。
執筆:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.
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