ロケットニュース24

【豆知識】なぜ九州地方では煎餅を「せんぺい」と呼ぶのか

2016年5月13日

IMG_4470

福岡県出身者であれば絶対に知っているのが、東雲堂の「にわかせんぺい」。ケンカをした時の仲直りは、今も昔もこれ一択。母親が小太りの少年に「にわかせんぺい」を持たせ、そこから「ごめ〜ん」と謝りに行かせる CM は定番中の定番だ。

お土産としても人気の商品だが、その一方で「せんぺい」と呼ぶことに疑問を感じている人もいることだろう。普通なら「せんべい」と濁るところをトレンディエンジェルの斎藤さんのように「ペッ」とは、一体どういうことなのか。東雲堂に問い合わせてみたところ、その理由を教えてくれたぞ!

・二つの諸説

まず「せんぺい」と呼ぶ理由は二つあるという。ひとつは方言として山口・九州地方で「せんぺい」、それ以北で「せんべい」という説。もうひとつは原料として米を主原料にしているものを「せんべい」、そして小麦粉を主原料にしているものを「せんぺい」という説だ。

・ピンとこない方言説

それを聞いて、なるほどなるほど! ……と思いきや、ひとつ目の方言説はあまりピンとこない。なぜなら年配の人は「せんぺい」と呼ぶことがあっても、若者でそう呼ぶ人はあまり聞かず。イマイチしっくりこないからだ。どちらかといえば、原料の方が現実味がある。ただ……

・あくまで諸説

これらはあくまで諸説であり、本当に正しいのかどうかは東雲堂にもわからないとのことだった。今年で110周年という長い歴史を歩んできた同社でもわからないとは……。しかし、それはそれである意味トレンディだ。

ちなみに東雲堂は、「にわかせんぺい」の方がしっくりくるのでこちらを使用しているとのこと。確かにこの商品に関しては「せんぺい」の呼び方以外考えられない。それは納得である。

・豆知識

なお、まったくもって余談だが、CMに登場していた小太り少年の名前は「ぜんじ」だ。CM制作当時の社長である故・高木善治(よしはる)氏のニックネームからとったそうだが、「けんじ」と勘違いしている人も多いと思われるので、これを機に覚えておこう。

Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼た~まに~は~ケンカに~負~けて来い~

▼今年で110周年の東雲堂

▼ちなみに長崎の名菓「九十九島せんぺい」も「せんぺい」だ

▼こちらは原料からそう呼んでいる

モバイルバージョンを終了