今やすっかり日本でもお馴染みとなった炭酸飲料「オランジーナ」。フランス生まれの——なんてキャッチコピーで販売されているから、オランジーナがフランス発祥のドリンクだということは、多くの人が知っているだろう。今回は、そんなオランジーナの新作をパリまで持って行き、フランス人に飲んでもらったぞーー!
・赤い『ブラッドオランジーナ』で検証
この検証で私(筆者)が持参したのは、2016年3月29日に発売予定のオランジーナシリーズの新作『ブラッドオランジーナ』。日本限定の商品で、その名の通りブラッドオレンジ(シチリア産)の希少な果汁が使われているそうだ。
また、果実とスパイスフレーバーによる芳醇ブレンドで、甘くほろ苦い濃厚リッチな大人の味わいが特徴なのだとか。
・フランスにもある! ブラッドオレンジ味の “オランジーナ ルージュ”
なお、ブラッドオレンジのオランジーナは、フランスでも “ルージュ” という名前で販売されているようで、フランス人にとってはお馴染みだという。しかし、先述の通り日本の『ブラッドオランジーナ』は日本限定の商品で、フランスの “ルージュ” と同じ飲み物ではない。見た目も味も異なる別物だ。
▼左が日本の『ブラッドオランジーナ』。右が フランスの“ルージュ” 。どちらもブラッドオレンジ味。
・日本の『ブラッドオランジーナ』を飲んでもらうためにパリへ
では、フランス人が日本の『ブラッドオランジーナ』を飲んだらどう感じるのだろう? 気になる……というわけで、反応を確かめるべく、花の都・パリまで行くことに。
『ブラッドオランジーナ』のボトルをスーツケースに詰められるだけ詰め、飛行機の預け入れ荷物重量制限をギリギリでパスし、フラフラになりながら駅の階段を上り、何とかパリのホテルにたどり着いた時、私の腕はすでに つっていた。カメラを持つだけで手がプルプルだ。
始まる前から全身が筋肉痛という異例の状況の中、いざ検証スタート!
・検証方法
と、その前に、まずは検証方法について説明しておこう。わざわざ触れるまでもないほど簡単なのだが、やり方はこうだ。街中を歩いているフランス人に声をかけ、日本の『ブラッドオランジーナ』を飲んでもらって感想を聞く。ただそれだけ。どうだろう? メチャシンプルではないだろうか。
・フランス人の強力助っ人
ただ私はフランス語がさっぱりなので、強力な助っ人となるフランス人通訳ガイドを手配していた。彼のアドバイスもあって、場所はエッフェル塔、凱旋門、ノートルダム大聖堂の3カ所に決定。
フランスを代表する観光スポットの近辺で、「日本のブラッドオランジーナはおいしい?」「フランスで売ったら売れると思う?」「ボトルのデザインはどう?」「フランスのオランジーナと比べてどう?」など、味だけでなくデザインについても聞いてみたぞ。
・試飲に応じてくれるフランス人が見つからない
しかし! 実際に街中で声をかけようとすると、警戒されているのか、詐欺師だと思われているのか、試飲に応じてくれるフランス人がなかなか捕まらない。「日本のオランジーナなんですが……」「ノン、メルシー」の連打だ。
その上、「笑顔だからイケそう!」と思ったら「ドイツから観光に来ましたー」というパターンが何度も続いたり、雨や風に打たれたり……。そんな状況に何度か心が折れかけたものの、最終的に合計25人のフランス人が日本のブラッドオランジーナを飲んでくれたぞ。
では気になるその結果は……次のページへGO!
参考リンク:サントリー
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
【日本で大人気の “あの飲料” を本場のフランス人が飲んだらどう思うのか? 新商品をパリまで持っていき確かめた結果(後半)】
まず最初に結果を言うと、味はメチャクチャ好評! インタビューの一部はこんな感じだ。
・知的イケメンの場合
男性:「そもそも何でペットボトルなの? フランスではガラス瓶が主流なのに……」
記者:「日本ではペットボトルの方が多いよ。多分、自動販売機が多いからじゃないかなあ……。ところで味はどう?」
男性:「甘さ控えめだね。フランスのルージュより少し酸っぱい気がするけど、僕は好きだよ」
・雨の中立ち止まってくれた親子は……
記者:「フランスで売ったら売れそう?」
男性:「味はフランスのオランジーナとあまり変わらないから、後は価格の問題じゃないかな。それから、フランスのルージュのデザインは明るいイメージだから、この落ちついたデザインに慣れるのには少し時間がかかるかもね」
記者:「メルシーポーク!」
——取材後、男性が行きかけたところで、突然振り返り……
男性「息子も “おいしい” だって!」
・凱旋門付近で試飲に応じてくれた美女
女性:「フルーティーで優しい味ね」
記者:「酸味はどう?」
女性:「酸っぱくないわ」
記者:「ボトルのデザインはどうかな?」
女性:「斬新! 黒を使っているところなんかが特に」
・味を絶賛してくれた親子連れ
記者:「これが日本のルージュです! 飲んでみて」
ママ:「いただきましょ!」
左の男の子:「とてもおいしいよ」
記者:「フランスのと比べてどう?」
真ん中の子:「こっちの方が自然な感じ」
ママ:「フランスのルージュよりも、柑橘系の味が強く感じられて、のど越しもいい。そして糖分控えめなのがいいわ」
・「日本のオランジーナだと!?」と食いついてくれたカップル
女性:「ほのかな甘さの後に酸味が来るわね」
男性:「うん、フルーティーだ」
記者:「パッケージのラベルはどう?」
女性:「黒と金が入っていると、プレミアムな感じがするわね」
男性:「これが日本の “ルージュ”か……。ところで、このボトルをもらっていい?」
・最後はポーズまで決めてくれたノリノリの女の子3人組
右の女の子:「レッツゴー」
右の女の子:「おいしい!」
記者:「味はどうかな?」
真ん中の女の子:「酸っぱくない」
左の女の子:「柑橘系の香りね」
真ん中の女の子:「微炭酸だから口のなかでバチバチならない。優しい味ね」
右の女の子:「ボトルのデザインもかわいい」
真ん中の女の子:「下の部分のデザインがかわいい」
真ん中の女の子:「フランスで新商品として売り出せば売れると思うわ」
……と、このようにインタビューは進み、気になる結果は以下の通り!
・検証結果
Q:日本のブラッドオランジーナはおいしい?
A:はい→ 25人(25人中)
Q:フランスで売ったら売れると思う?
A:はい→ 24人(25人中)
Q:ボトルのデザインはどう?
A:はい→ 16人(25人中)
なんとなんと、味については試飲してくれた全ての人が「おいしい」と回答! そして「フランスで売ったら売れると思う?」の質問にも、ほぼ全員が “はい” だ。味に関する主なコメントをピックアップすると……
・多かった感想
「甘さ控え目でいい」
「健康的」
「フルーティ」
「ナチュラル」
「柑橘系のフルーツの味を強く感じる」
「後味が酸っぱい」
「味が柔らかい」
「優しい味」
……などなど。「甘さ控え目」「自然な味わい」という主旨の回答が目立つ結果となった。
・評価が割れたボトルのデザイン
その一方で、評価が割れたのはボトルのデザイン。同行してくれたフランス人ガイドによれば、フランスでオランジーナのイメージは、“ポップで明るい” ものらしく、黒と金を基調とした日本のボトルデザインは、“今までにない” 印象を与えたようだ。コメントの一部をピックアップすると……
「斬新」
「新しい」
「大人っぽい」
「プレミアムな感じがする」
「FINLEY(フランスで販売されている炭酸飲料)みたい」
「オランジーナのイメージと違う」
「もう少し明るいデザインの方が合っていると思う」
……といったところ。
・結論
結論としては、ボトルのデザインは賛否が分かれたものの、先述の通り味に関しては、試飲してくれた全員が「おいしい」と感じたようだ。それにしても、ここまでの結果は さすがに予想していなかったぜ! これはもう、美食の国フランスで認められたと言ってもいいだろう。
とにもかくにも、『ブラッドオランジーナ』は、3月29日に全国で発売される予定。フランス人からも大好評だったその味を、是非とも自分自身で確かめてみてくれ!
参考リンク:サントリー
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼検証の様子の一部は動画でも確認できる!