私(佐藤)は思う、回転寿司の発明は寿司業界に革命を起こしたのだと。想像してみて欲しい、もしも回転寿司がここまで普及しなかったら、寿司はもっと距離の遠いものではなかったか? そう思うと、あのベルトコンベアがあったればこそ、手軽に寿司を楽しむことができるのではないだろうか。
その回転寿司もさらに進化を遂げて、最近では「回らない回転寿司」と言われるものまで登場している。これは直線的な動きをするコンベアを使用したものだ。その直線コンベア寿司のシーンに「かっぱ寿司」が参戦! 東京・青山に新店舗をオープンしたぞ! 売りは野菜寿司。
・直線コンベアの草分け的存在「魚べい」
直線コンベアの草分け的存在は、東京・渋谷の「魚べい 渋谷道玄坂店」である。タッチパネルで欲しいネタを注文すると、シャーッ! と猛烈な勢いでトレーが流れてくる仕組みは、開店当初ネット上で話題となった。
・回転式ベルトコンベアのムダ
この店の開店から数年を経て、最近ではジワジワと直線コンベアが普及し始めている。従来の回転寿司の場合、ネタを常に流していなければならなかった。近頃はほとんどのお店でコンベアに値札とかメニューを流しているだけで、なかにはネタを一切流さない店も増えている。
・直線コンベアの長所を生かした『鮨ノ場』
そんななか直線コンベアは非常に効率が良い。注文したものだけが流れてくるシステムなので、店にとってもロスが少なくて済むだろう。2015年9月18日にオープンした『鮨ノ場』は、直線コンベアの長所を最大限に生かしたお店と言えるだろう。
・2段式で商品を振り分け
注文はタッチパネル方式。直線コンベアは上下2段になっており、上段には寿司、下段にはサイドメニューが流れてくるようになっている。上段はベルト式のコンベアで、寿司専用皿だけが流れる仕組みだ。そして下段は従来型の直線コンベアで、トレーの上に皿が乗っている。
・席が広い!
特筆すべきは席の広さだ。一般的な回転寿司屋よりも、席幅が広いうえに、テーブルに奥行きがあるため、かなりゆったりとした印象を受ける。座っただけで、「お! 広い」と感じるほどのゆとりだ。席幅が広いので、流れてきたネタが「あれ? これ俺のだっけ? 隣の人?」と戸惑うことがない。目の前に止まったネタは確実に自分のものであると確信できる。これは結構有難い。
・野菜の寿司は……
本題の寿司だが、価格は120円〜と格安回転寿司に比べると、ちょっとだけ高め。席のゆとりを考慮すれば、まあ妥当ではないだろうか。ちなみにお店の売りは野菜の寿司。おそらく女性やベジタリアン、外国人をターゲットにして開発したものと思われる。味は説明するに値しないほど普通だ。目新しさはあるが、発見は乏しい。
最後に「これは良い」と思ったのが、ネタの出てくるスピード。揚げ物は別として、寿司ネタはほとんど待たずに速攻で出てくる。しばらくは混み合うかもしれないが、お店が落ち着いたときにはサッと食うのに良い店かも。
・今回紹介した店舗の情報
店名 鮨ノ場(SUSHI-NOVA)
住所 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル1F
営業時間 10:00~23:00
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼東京・青山オーバルビル1Fに、かっぱ寿司の回らない回転寿司屋『鮨ノ場』がオープン
▼席の幅、テーブルの奥行、共に広くゆったりとしている
▼オーダーはタッチパネル
▼直線コンベアは上下2段
▼上段は寿司
▼下段はサイドメニュー
▼ポテトフライがなかった……。これはハッシュドポテト
▼いか好きの私としては、いかの種類が乏しいのが寂しかった。これはいか天
▼目玉は野菜寿司
▼想像の範疇を超えない味