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皆さんは、2015年、ネットで話題となった『ToLOVEるダークネス』“モモ” の等身大フィギュアをご存知だろうか。以前は等身大となると、ちょっと言いようのない違和感を醸すものであった。所詮は2次元が元ネタだし仕方がない……と思っていたが、この等身大モモはその壁を激しくブチ破ったのだ!

色と言い、形といい、360度どこから見ても美しい等身大フィギュアは、まさに2次元をまんま3次元化した感じ! こんなにハイクオリティなフィギュアは一体どうやって作られているのだろう。

・作っているのは日本企業「デザインココ」

数々の華麗な等身大フィギュアを発表しているのは宮城県の企業「デザインココ」だ。話題の等身大モモは、マックスファクトリーのフィギュア「モモ・べリア・デビルーク」を元に3Dプリンタで制作されたものだという。

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……と言っても、そのまんま1/6スケールのフィギュアを1/1スケールに拡大したわけではないっ!! 実際に見比べていただけば一目瞭然だが、等身大モモは、ヒューマンスケール化するにあたって、絶妙な調整がなされているのである。

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・巨大な3Dプリンタで出力……か~ら~の職人技だと判明

7月26日に開催された「ワンダーフェスティバル2015[夏]」に、「デザインココ」が出展していたので、早速行ってみた! モモはマックスファクトリー&グッドスマイルカンパニーの合同ブースに展示されていたが、デザインココでは「ドリフターズ」の島津豊久が展示されていたぞ!!

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こんな破綻のない等身大フィギュアは一体どうやって作られているのだろう。ブースで同社の方に島津豊久について聞いてみたところ、ザックリ言うと「巨大な3Dプリンタでパーツごとに出力 → 研磨&彩色」ということらしい。

だが、出力後の手間暇がハンパなかった! ブースに展示されていた未処理のパーツは、薄くてペコペコ。場所によっては中が透けて見える。まず、そういった箇所はパテを使って埋めなければならないそう。さらに内側からFRP(繊維強化プラスチック)で補強した上で、鉄骨を入れて立たせているのだという。

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塗装も手作業だ。大きいサイズだからこそ、細かい点が気になるもの。透明感、重厚感、微妙なグラデーションなど、スタッフが相当こだわりながら色付けがされているのだそうだ。そのこだわりが圧倒的に美しい等身大フィギュアを作り上げているのだ!

同社では3Dプリンタの開発も行っており、もちろんその技術もすごいのだが、その後の “人の手” がフィギュアをより生き生きとさせているのだと感じた。

・様々なイベントに登場 / 東京タワーのワンピース展も

デザインココでは、これまでにイベント用などに数多くのキャラクターをヒューマンスケール化している。

同社の公式サイトをのぞいてみると、たとえば、現在、東京タワーの「麦わらストア 東京ワンピースタワー店」のルフィたち! 「まどかマギカ展」にいたアルティメットまどか!! そのほか、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のめんまや大泉学園の『銀河鉄道999』のメーテルなどなど。ああっ、見たことあります! どれもスゲーッて思いましたわ……。

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思い返すと、これらの等身大フィギュアはどれも生き生きとしていて、目を奪われたものだ。何も知らなくても圧倒されてしまったが、制作過程を知ると、より胸がアツくなる思いである!

参考リンク:デザインココ
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼ワンフェスに話題の “等身大モモ” が登場!
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▼美しい~っ!!
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▼人間(150cm)と並ぶとこんな感じだ
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▼正面から見ても
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▼角度を変えても
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▼どこから見てもめっちゃ自然! 2次元がついにリアルに3次元化したわ
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▼この絶妙な塗装! 質感もバッチリだ
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▼こちらがマックスファクトリーのフィギュア。等身大にするにあたり、調整がなされている。大きなサイズで見ると逆に細かい部分が気になってくるものだしね!
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▼こちらは「デザインココ」ブースに展示されていた『ドリフターズ』島津豊久
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▼島津豊久も、どの角度から見てもカッコイイ!!
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▼これらの3Dプリンタで、パーツをプリントアウトしているそう
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▼こちらは島津豊久の足のパーツ
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▼中は空洞! 裏からFRPで補強、さらに鉄骨を入れるのだという
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▼このように、薄い部分があればパテで補強するそうだ。細部まで人の目と手が入り、ハイクオリティなフィギュアが誕生するのである
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▼こちらは、まどかマギカ展で展示されていた “アルティメットまどか”。なんと2m級だ!!

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▼こちらは、以前、ワンフェスで展示された『楽園追放』アンジェラのメイキング

▼こんな風に作られているんだなぁ……制作過程を思うとさらに感動も増すものである