0円カレーを食べてみた / リピーター続出にも納得

吉祥寺と言えば、今や都内で屈指の人気タウン。テレビや雑誌で「住みたい街ランキング」などの特集が組まれると、ほぼ必ず上位にランクインする街である。

その吉祥寺に、「カレーが無料」というバーがあるらしい。無料……なんという痺れる響きだろうか。そして一体、どんなカレーなんだ？　……ということで、実際に店に行ってみたので、写真とともにレポートしたい。

・吉祥寺駅から北口で出て数分

目的のお店『Vision』は、吉祥寺駅から歩いて数分の場所。駅の北口を出て、吉祥寺のシンボル的な商店街『サンロード』を進み、途中で左折。道路を挟んだLoftの向かい側にある。

私（筆者）が訪れたとき、店の前のボードには、「冷やしウィスキーはじめました」と書かれていた。なるほど、もうそんな季節になったのかと思いつつ、ボードの下の方を見ると、「20時までカレー無料」の文言が……！　本当にやってた！　私はそのまま階段を降り、扉を押した。

・バーでカレー!?

そこは、「無料サービス」という言葉が、いい意味で似合わない空間。いや、そもそもカレーが提供されていること自体、意外である。静かに流れるジャズ、テーブルで揺れるキャンドル、そして何本ものウィスキーボトル……。

そんな店内で「カレー下さい」と言うのは、場違いな感じがしないでもないが、心配無用。マスターによれば、この店のカレーにハマった人は多く、リピーターが続出しているという。

・チャージ等が必要

なお、先述の「20時まで」などから、すでにお気づきの方もいるだろうが、このカレーは、いつでもタダではない。無料になるのは、18時から20時までで、20時以降は1080円（税込）となる。

また、もちろんバーに行けばカレーを完全無料で食べられるというわけではなく、チャージ（税込540円）がかかる他、ドリンク1杯（税込324円〜）をオーダーする必要がある。

・どんなカレーが出てくるのかは店に行ったときのお楽しみ

それから、このカレーの大きな特徴の1つは、どんなカレーが出てくるのかは、店に行ってみるまで分からないこと。というのも、こちらでは、常時複数のカレーが用意されているのではない。味わえるのは事前にマスターが仕込んだ1種類のみだ。

だから、ビーフカレーが出てくるかもしれないし、バターチキンカレーが出てくるかもしれない。全てはマスターの仕込み次第。ちなみに、私が取材したときにはポークカレーであった。

・スパイスを調合して作られるカレー

そして、最も重要なのは、言うまでもなく味。いくら無料だからって、おいしくなかったら意味がない。果たしてどんなものかと思い、一口食べてみると……スパイスの香りと同時にフルーツの甘みが！

聞けば、カレーはスパイスを調合して作られており、リンゴ等も加えられているという。　とても0円とは思えない本格カレーだ！　リピーターが続出しているのにも納得。しかも、マスターいわく、「仕込みのたびに少しずつ改良を加えている」とのことなので、今後さらに進化していきそう。

・お酒のコスパもいい！

そんなカレーがウマい『Vision』だが、実はウィスキーをメインで扱っているバーである。店内にあるウィスキーのボトルは約540種類。その価格は、どんなに高くても1000円以下（シングル）。カレーだけでなく、ウィスキーのコスパもいい。

また、なかでもスコッチウィスキーが多く、お酒に合うメニューも充実している。例えば、スコットランド料理の『ハギス』だ。ハギスというと、羊の内臓のミンチなどを羊の胃袋に詰め込んだ料理で、なかなかクセのある味で知られているが、このお店では羊の代わりに牛肉を用いるなど、日本人が食べやすいように工夫されている。

・カレー以外のメニューやウィスキーにも注目

そういうわけで、カレーだけでなく、他のメニューやウィスキーにも注目すればより楽しめること請け合い。お酒や、それに合う料理がよく分からなければ、お店のスタッフに聞けばOKだ。　

とにかく、吉祥寺で飲む際は是非とも同店に足を運んでみて欲しい。繰り返すが、カレーが無料なのは20時までだぞ！

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名　Vision（ビジョン）
住所　東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 邪馬ビルB1
時間　月〜土曜日18：00～翌2：00 / 日・祝日 18：00～0:00（カレーが無料になるのは18：00〜20：00）

Report：和才雄一郎
Photo：RocketNews24.