先日お伝えした、ネコが空港で失踪したニュース。「早く見つかってほしい」「なんてことしたんだ」と悲しい気持ちを抱きながらも、どうやったら防げるのだろうと思った人も多かったようだ。
ということで今回は、ペットを飛行機に乗せる際に気を付けるポイントをお伝えしたい。広い空港で小さなペットがいなくなれば、見つけるのは至難。ペットを守るためにも出来る限りの対策を行おう!
・空港での悲劇を防ごう!
旅行や引っ越しなど様々な理由から、ペットを飛行機に乗せなければならないことがあるが、空港・飛行機の中はペットにとって危険がいっぱい。生き別れになりかねない事態だって、十分に起こりうるのだ。しかし飼い主である私たちが気をつければ、防げる悲劇だってあるはずだぞ!
その1:航空会社、国によってルールは違う
ペットを飛行機に乗せることが決まったら、利用する航空会社や出入国のルールを事前にしっかりとチェックしたい。なぜなら、必要書類からキャリーのサイズ、預かってくれる動物の種類など、会社や国によって全く違うのである。
例えば JAL は、フレンチ・ブルドッグおよびブルドッグは、輸送環境の影響を受けやすいため、預かりを中止しているのだとか。他にも、航空会社の規定よりも大きなキャリーを使っていれば、最悪、飛行機に乗れないことだって起こったりするのだ。
その2:キャリーのタイプにも注意
そしてペットを入れるキャリーにも、注意を払いたい。キャリーのサイズが航空会社の規定に沿っているかだけではなく、その頑丈さ、またいかにキャリーが開閉するかも重要なポイントだ。
例えば上下をクリップで留めるタイプは、危険だと警告する団体も多い。なぜなら、クリップがちゃんと留っていなければ、「突然キャリーが上下に開く → ペットが逃げてしまう」なんて事故が起こってしまうからだ。様々なキャリーを比較したサイト『Dry Fur』では、上下がナットやボルトで、しっかりと固定されているキャリーが推奨されている。
また「天井がワイヤーで開閉できるタイプ」や「扉がプラスチック」なんてキャリーも、安全度が低く、航空会社自体が受け付けてくれないこともあるのだとか。
その3:荷物検査でキャリーからペットを出すとき
機内に手荷物としてペットを持ち込むとき、保安検査場で荷物検査が行われる。その際、キャリーだけをX線検査装置に通し、ペットと人間が一緒にチェックポイントを通過することも多い。
しかし、慣れない場所でキャリーから出されれば、ペットだってパニックになってしまうだろう。特にネコなんかは抱っこしようとする飼い主の腕をくぐり抜けて、逃げ出してしまうなんてことも……。ということでインナーキャリーや洗濯ネットにネコを入れておけば、脱走を防げるはずだ。
その4:ペットをキャリーに出す / 戻す場合は閉め切った部屋で
その後、インナーキャリーや洗濯ネットからネコを出して、キャリーに戻すときも細心の注意を払いたい。万が一、逃げたときのことを考えて、閉め切った部屋での移し替えが理想だ。空港、航空会社のスタッフに相談してみてもいいかもしれない。
その5:飛行機の中では絶対にキャリーを開けない
ペットと一緒に飛行機に搭乗して、ホッと一息。しかしキャリーを開けるのは避けた方が良さそうだ。チョットだけ開けて、撫でてあげたいという “飼い主心” はとてもよく分かる。けれども飛行機の振動、騒音、なれない環境で、動物がどのように反応するか予想がつかないのである。
これまでにも、飛行機の中で逃げ出してしまったペットは存在しており、なかには何日間も飛行機から発見されなかったネコもいるのだとか……。そうならないためにも、むやみにキャリーを開けるべからずだ。
その6:スタッフの動きもチェック
全ての空港・航空会社スタッフが、ペットを大切に扱ってくれるとは限らない。冒頭で述べた「空港でネコが逃げ出した事件」は、まさに空港スタッフが手荒にキャリーを扱ったことで起こったこと。
貨物室にペットを預かってもらう場合など、見えないところでスタッフがどのようにキャリーを扱うかは、残念ながら分からない。しかし少なくとも、目の前のスタッフの対応には注視して、問題がある場合は改善を求めよう。
ペットの運命は飼い主さんが握っていると言っても過言ではない。これから旅行シーズンでもあるが、ペットの状態を獣医師さんに相談したり、ネットでの情報収集、検疫所や航空会社などにマメに問い合わせするなどして、手を尽くしてから無事に目的地に辿り着いてほしい。
参照元:Where Is Jack?、Dry Fur(英語)All About、JAL国際線
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24