きっと多くの人々が心を痛めているであろう、千葉県の高校教師が子ネコを生き埋めにした事件。とても痛ましいことが起こってしまったが、悲しいことに、人間によって残酷な仕打ちを受ける動物は他にもたくさんいるのが実情だ。
例えば、今回ご紹介する子犬も、虐待を受け、約10メートル下の川に投げ込まれた。幸運なことに、この子犬は救助・保護されることに。そして今、子犬が助けられ、成長していく過程が収められた動画が公開されているのだが、見ると思わず涙がこぼれてしまうほど、心が動かされる内容になっているのだ。
・虐待された子犬を救助せよ!
動画『A brave little dog gets rescued from the river』は、米動物愛護団体「Hope For Paw」が、車を走らせる場面からスタートする。「川に子犬が捨てられている」との通報があり、救助に駆けつけているところだ。目撃者によると、子犬は虐待にあった後、約10メートルの高さから川に投げ入れられ、2日間も動けずにいるという。
そして、カメラが現場に駆けつけると、あ、いた! 子犬がいたぞ!! 犬は水の無いところに避難して、なんとか無事なようだが、深くうなだれたその姿はボロボロ。遠目にもあちこちの毛が抜けおち、体がブルブルと震えているのが分かる。
・動けないほど傷ついた子犬
そして救助に駆けつけたスタッフは、川の中にハシゴを下ろし、子犬の元へ。人間が近づいてきても、子犬はジッとしたままだ。スタッフの大きな手が、「大丈夫か」と子犬の頭を優しく撫でる。とりあえず逃げないことにホッとしてしまう。
しかし体を触られると痛そうな鳴き声をあげる子犬、左の後ろ足にいたっては切断されている……。直ぐに病院に急行すべく、川から脱出。車に乗り込む際に、切り取られた後ろ足の傷口が映像にうつされるのだが、思わず目を背けたくなるほど痛々しい。
・生きているのが奇跡的なほど、危険な状態
そして、車内でジョーダンと名付けられた子犬は動物病院に到着。すぐに獣医師によるチェックを受けるも、「この状態で生きているのは、奇跡的だ」と言われるほどジョーダンの容態は悪かったのだった。
怪我だけでなく、疥癬(かいせん)と細菌感染を患い、栄養失調に陥っていることも判明したが、適切な処置と手厚い看護のおかげでジョーダンは徐々に回復していく。
そして救助から4日目、十分に体力が回復したところで、切断された後ろ足の手術が行われることに。もちろん、手術は大成功。数日間安静にした後に、リサ・キアレッリさんのお宅に引き取られることになったのである。
・新しい家族の元でノ〜ビノビ
ここから先は、ハラハラせずとも動画を見ていくことができる。なぜなら、キアレッリさんの家でノ〜ビノビするジョーダンの姿が収められているからだ。3本の足で、元気そうにトコトコかけるジョーダン。先住ワンコと仲良くするジョーダン。リハビリをするジョーダン。プールで泳ぐジョーダン……と、「良かった」と思わずにはいられない。
しかしなぜだろう、安心しきっているジョーダンの姿を見ていても心が痛くなってくる。それは、「ジョーダンは、とってもヒドい目にあったんだ……」などと、ふと考えてしまうからかもしれない。でも、彼はもう大丈夫! 心配はご無用だ。
「虐待」は暗くて恐ろしい。被害にあう弱い立場の人間・動物を守りつつも、なぜ、加害者は「虐待」に心を持っていかれたのか考える必要だってあるはずだ。
参照元:YouTube、Facebook(英語)
執筆:小千谷サチ