「あなたって○○タイプね」などとカテゴライズされるのって、窮屈で嫌なものだ。けれども聴く音楽、読む本、お気に入りの芸能人などから、「あの人は、こういうタイプ」などと決めつけられてしまうことって結構あるものだ。
そして特にその傾向が強いのが、ファッション。「好きな格好くらいさせてくれ!」と叫んでも、無駄。どんな格好をしていようが、何らかのレッテルが貼られてしまう……。そんな気持ちを、ジワジワ実感できる写真を3枚お見せしたい。
・女性の体に付けられた目盛り
ここに3枚のポスターがある。女性の胸元、脚、ヒールを履いたカカトがアップで写されており、その傍らには目盛りがふられたグラフが。なになに? とよく見てみると、目盛りにはこんな言葉が書かれている。
「Whore(娼婦)」
「Slut(尻軽女)」
「Asking for it(男を誘っている)」
「Cheeky(小悪魔)」
「Tease(思わせぶり)」
「Bore(退屈 / 地味)」
「Old Fashion(オールド・ファッション)」
「Prude(堅物)」
んん? どういうことだろう? しかしこのグラフを女性の体の一部と重ね合わせると、目盛りの意味を一発で理解することができる。
・スカートが短ければ「娼婦」、長ければ「堅物」?
例えば、“スカートを履いた女性の足元” にこのグラフをセット。すると、脚の付け根あたり、丈の短いスカートの裾のところに「娼婦」と書かれた最初の目盛りが来るのだ。
そしてグラフが女性の脚を下がっていくにつれて、目盛りも変化する。「尻軽女」、「男を誘惑」……そして一番下の「堅物」へ。そう、これはスカートの丈だけで “女性へのレッテル” がいかに変化するかを表しているのだった。
・スカートが短いからチカンにあうの?
想像していただきたい。例えばあなたが短いスカートを履いていて、チカンに遭ったとしよう。するとこんな声が聞こえてくるのだ「そんな短いスカートを履いてるから “誘ってる” と思われたんだよ」と。
では、とスカートの丈を長くすれば「“お堅い” なあ。女の子なら、もっと華やかな格好をしなよ」と言われる……。教えてほしい、どんなスカート丈にすれば、レッテルを貼られずに済むのだろう? このグラフで見ると、どの丈でも何かしらのレッテルを貼られるようだ……。
・胸元だって、ヒールだって
それは、スカート丈だけに限ったことではない。「胸元がどれほど開いているか」、「何cmのヒールを履いているか」でも、同じレッテルを貼られてしまうことは、他の2枚のポスターからもよく分かる。
もちろん、このようなレッテル行為は男性に対しても行われていることだし、誰に何と言われようが、みんながみんな、好きな格好をすればいい。けれども、いちいちスカート丈やヒール丈なんかで「尻軽」「地味」だとか言われて、不快な気持ちを味わいたくないものだ。
そういえば、インドで起こった女性へのレイプ事件に関して「女性が思慮に欠ける服装をしていたから」と、犯行を被害者のせいにした政治家が激しい非難を浴びた。このような発言・発想は、ファッションに対するレッテルの延長線上で起こっているのではないだろうか?
▼ジャッジすることで、他人を傷つけることってあるのだ