この世にはありとあらゆる楽器が存在する。おそらくその多くがすでに完成され尽していて、もはや進化の余地がないと言えるかもしれない。そんななかで、私(佐藤)は今までに見たこともない楽器と出会った。
その楽器とは「UDAR(ウダー)」である。ウダーと聞いてどんな楽器なのか、わかる人はほとんどいないのではないだろうか。これは強いていえば、アコーディオンのように演奏するものである。しかし鍵盤がある訳ではない。これは宇田道信氏が作り出した電子楽器だ。その楽器でゲーム音楽を演奏している動画は、何とも幻想的なのである。
・10年以上の歳月
この楽器は元々ギタリストだった宇田氏が、10年以上の歳月をかけて作り上げたものだ。円筒状の本体のなかには、ロープがらせん状に巻き付けられており、ロープに取り付けられたセンサーによって音が鳴る仕組みになっている。音の高低や強弱はこのセンサーによって変化する。
・弾きこなすのは難しい
円筒の外円に音階が割り当てられており、筒の外側から中心に向けて4オクターブの音を奏でることができる。演奏は両手を使って行う。アコーディオンをイメージするとわかりやすいかもしれない。鍵盤がないだけで演奏する雰囲気はアコーディオンにかなり近いといえるだろう。ただし、この世にこれと似た楽器は存在しないため、弾きこなすのにはかなりの訓練が必要になると思うのだが。
・ファンタジックな音色
2010年にYouTubeに公開された映像には、人気RPG『ファイナルファンタジー』のテーマを演奏している様子が収められている。ウダーの音色はこのテーマのファンタジックなイメージにぴったりだ。ゲーム世界を見事に表現しているといえるだろう。
弾きこなすのには、相当練習しなければいけないと思うのだが、ちょっと欲しくなってしまう。ちなみにこのウダーは東京・下北沢の「オープンソースカフェ」で試奏できるそうだ。気になる人はチェックしてみてはいかがだろうか。
・ウダーの試奏ができる「オープンソースカフェ」 詳細
住所:東京都世田谷区代田6-11-14-G1
営業時間:10:00~20:00
定休日:金曜日
参考リンク:電子楽器ウダー
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24