車を運転中のドライバーにとって、背後でパトカーにサイレンを鳴らされるぐらい嫌なことはない。特に出費がかさむこの時期、警官に車を止められたら「罰金いくらになるんだ~!?」と、心の中で悲鳴を上げてしまうだろう。
しかし、ある警察が行ったクリスマスキャンペーンは、ちょっと話が違う。というのも、警官が交通違反で止めたドライバーから欲しいプレゼントを聞き出し、その場でプレゼントしてしまうからだ。警官とチームの連携プレイも素晴らしく、寒~い真冬に心温まるストーリーをお届けしたい。
・ドライバーから欲しいプレゼントを聞き出す警官
雪が降り積もる米ミシガン州で行われたキャンペーン「Uplift Someone(誰かを幸せにしよう)」は、クリスマスの精神にちなんで、善行を広めるためのプロジェクトとして実施された。プロジェクトの様子は、動画「Christmas Surprise Traffic Stop with Lowell Police」で見ることができる。
まずスコット・ヴァンソルケマ警官が、軽違反を犯したとしてドライバーに停車を指示。そして免許証を見せるドライバーに、「ところでクリスマスの買い物は済んだの?」といった感じで、うまいこと希望のプレゼントを聞き出すのである。
・近くに待機していたチームが買物とデリバリーを担当
すると「まだ買物は済んでないんです。うちの娘はレゴ・フレンズ(レゴのおもちゃ)が欲しいって言ってたんだけど……」と答える女性。そんな彼らの会話を隠しマイクを通して聞いていたのが、近隣の店で待機していたプロジェクトチームだ。
“よし!! レゴ・フレンズだな!” と店中を駆け回って目的の商品を見つけたチームが、車に飛び乗って現場までデリバリーしてしまうのだ。
・希望した物をプレゼントされてビックリ仰天のドライバー
そして、「欲しかったのはコレ?」と警官がデリバリーされた物を見せると、“オー・マイ・ゴッド!!” とドライバーは大はしゃぎ! ハグしてもいい!? と喜びのあまり、彼女は警官を抱きしめていた。こうして女性は違反切符の代わりに、嬉々としてプレゼントを手に帰宅したのだ。
・テレビまでプレゼントされちゃう人も!!
この他にも Xboxやギフトカード、テレビまで贈られる人もいて、ドライバーの望む物全てが次々とプレゼントされていったのである。どの人も “マジで!? 本当に貰ってもいいの?” と信じられない様子で、なかには「警官に車を止められて、こんなイイことがあるなんて」と喜びを語る人もいた。
・費用はスポンサーのテレビ局が負担
ちなみに警察は、市民の血税をプレゼント代に当てていたわけではない。テレビ局のUP TV がスポンサーとなり、7000~1万ドル(約83万~120万円)の費用全てを負担したそうだ。
動画を見ていると、筆者の顔も思わずほころんでしまった。クリスマスの精神に基づき、きっとプレゼントをもらった人達も、善行を広めていってくれるのではないだろうか。
参照元:YouTube、TODAY NEWS、The Washington Post(英語)
執筆:Nekolas