日本では町・村興しの一環として、うさぎや猫やといった動物が駅長を務めている所がある。かわいい動物をマスコットにすることで大きな経済効果を得ているようだ。
そんななかアメリカでは、カリフォルニア州オークランド市で犬が市長に立候補したと話題になっている。しかし町興しというよりは、現市長にウンザリした団体による反対運動の一環のようである。
・犬が市長に立候補!
カリフォルニア州オークランド市で市長に立候補した犬は、その名もアインシュタイン。名前からして賢そうなアインシュタインは、2014年10月2日、“非公式な形で正式” に市長選に名乗りを上げた。
というのもアメリカでは、市長選の候補者として正式に登録できるのは、選挙権を持つ米国市民だけだからである。しかし、そんな法律などおかまいなしに、アインシュタインは堂々と市長選キャンペーンを展開し始めたのだ。
・ワンちゃんの背後にいるのは社会運動団体
アインシュタインを後援しているのは、社会運動団体「Occupy Oakland(オキュパイ・オークランド)」。彼らの目的は、現市長のジーン・クワン氏から議席を奪うことだ。
そして同団体は、最低賃金の引き上げと富裕層の知的犯罪に対する刑罰の強化、市役所の独裁的な権力を分散させることを目標に掲げている。どうやらアインシュタインをマスコットにすることで、彼らの意見に市民の耳を傾けさせることが狙いのようだ。
・市長候補者であるワンちゃんの宣言
アインシュタインの市長選立候補のウェブサイトには、以下のような宣言文が書かれている。
「僕の名前はアインシュタイン。オークランド市の市長に立候補しました。僕は走るのが大好きだし、ゴールに向かって最後まで走り続けます! 僕と一緒に走りましょう!!」
と市民からのサポートを募り、 “市の役人と警察は仕事をしていない” とも批判している。
・中間投票で現市長は劣勢
選挙は11月に行われる予定だが、現在のところ中間投票では、市会議員のレベッカ・カプラン氏がクワン市長を引き離しリードしているそうだ。
もしかしたらアインシュタインのおかげで、Occupy Oakland によるクワン市長への抗議の声が市民に届いたのかもしれない。ちなみに2014年8月、米ミネソタ州では犬のデュークが名誉市長に選出されている。
参照元:Facebook @Einstein for Oakland、Occupy Oakland、CBS San Francisco(英語)
執筆:Nekolas
▼こちらがオークランドの市長に立候補したアインシュタイン