我々は「新しい味玉を考える会」である。みんなが大好きな “愛され料理” 味付け玉子、通称・味玉のポテンシャルを最大限に引き出し、しょうゆ味・塩味に次ぐ新しい味玉を世に送り出すべく結成された秘密組織だ……。会員はまだ私(筆者)だけである!
以前の記事でご紹介した「しょっぱい系」は、概ね成功といえる内容であった。そして今回は、おそらく誰も試したことがないであろう「甘い系」にチャレンジだ! 世に玉子を使用したスイーツは非常に多い。ならば、甘い味玉もいけるハズ! 今回も5種類で挑戦したぞ!
・味玉の作り方
二度目の説明になるが、まずは味玉の作り方をおさらいしよう。前回の記事でお伝えした通り、「ゆで玉子をタレに漬け込むだけ」、以上である。“殻を完全に剥く”、“ヒビを入れるだけ” などの違いや、タレに漬け込む時間の差はあれど、基本的には「ゆで玉子をタレに漬け込むだけ」で美味しく出来上がる、超有能レシピなのだ。
・5種類を試してみた
今回試したのは5種類。余計な手間は加えず、素材そのものにゆで玉子を入れて、一晩放置するだけ。あずき・カルピス・コーラ・みかんの缶詰・ブルーハワイの5種類をランキング形式で発表だ! ……と言いたいところだが、順番にご紹介する。理由は後程!
・あずき味玉
和風甘味の代表格ともいえるあずき。今回は甘さ控えめを購入した。「甘さ控えめの味玉なんて素敵やん」と思っていたのだが、一晩でもそれなりにしっかりと味は入る。肝心のお味は……。食べられなくはない。だが、決して美味くはない。スタートダッシュ失敗である。
・カルピス味玉
乳酸菌とゆで玉子の化学反応を期待しつつチャレンジしたカルピス。こちらは一口食べただけで失敗とわかる出来だった。ハッキリ言ってまずい。カルピス特有の甘みと酸味が、玉子と大喧嘩! 仲直りする気配なし! 嫌な予感がしてきたぞ、これ……。
・コーラ味玉
全ての味をかき消すほど強烈なコーラのフレーバーと、ゆで玉子の相性は意外と悪くない。コーラは煮物に入れると聞いたこともある! 食べられる、食べられるが……決して美味くはない。以前、0勝3敗である……。
・みかんの缶詰味玉
「フルーティーでみずみずしい味玉」をコンセプトに、みかんの缶詰をチョイスしたのだが、こちらもハッキリ言えば失敗。ギリ……本当にギリギリ食べられる程度である。甘みもそうだが、ここでも酸味が邪魔をする。酸味とゆで玉子の相性は、どうしようもないほど悪いらしい。
・ブルーハワイ味玉
「見た目が鮮やかで食欲もそそる味玉なんてオシャレじゃん?」と考え、試したのがブルーハワイ味玉。わずか一晩でこんなに真っ青になるとは……。原因は不明だが、白身もカチカチで何故か小っちゃくなってる……。味は言うまでもないであろう。今回試した中で、一番の失敗作であった。
・甘い味玉は美味しくない
結論からいうと、食べられないわけではないが、甘い味玉は美味しくない。もしかしたら、もしかしたら、西暦2300年頃には大流行のスイーツになっているかもしれないが、2014年の日本においては、完全に失敗であったと言わざるを得ない。ランキング形式にしなかったのは、するに値しなかったからである!
・でも全部食べた
だが、味玉を愛する私は立会人が見守る中、今回作った5種類の味玉を、半泣きになりながら完食した。甘いはずの味玉たちが、少し塩辛く感じたのは気のせいだろうか……? いいか、よく聞け! 甘い味玉は絶対に真似するなよ! 絶対にだっ!! 次回は甘くない味玉でリベンジじゃい!
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼今回チャレンジした、甘い系味玉の材料。
▼まずは和菓子をイメージして、あずきでチャレンジ。
▼うっすらと色付いた。
▼断面。が、おいしくはない……。
▼乳酸菌代表のカルピス。
▼当然、色は変わらない。
▼完全に失敗であった……!
▼煮物に使われることもあるという、コーラ。
▼見た目はいいぞ!
▼断面。食べられなくはないが、美味くもない。
▼フルーティーさを出そうと、みかんの缶詰。果肉も漬けこむ。
▼うっすーらと、色がついた。
▼断面。美味しくない。
▼ラストはブルーハワイ。
▼真っ青! しかも何故かカチカチ。
▼断面。味は語るまい……。
▼ブルーハワイの縮こまり具合に注目! でも全部食ったぞコラー! 絶対にリベンジじゃ!