最近毛髪がいくぶん後退、もしくは頭頂部がいくぶん露出している、いわゆる「ハゲ」に対して肯定的な見方をしている人が増えているようだ。男らしいハゲ、ダンディなハゲの俳優も少なくないからである。そこでハゲを隠さずに、むしろアピールする気運が高まっているのだとか。一昔前のマイノリティな印象は消えつつある。
だが、ハゲ好きの人は十分に注意して頂きたい。というのも、自称ハゲを騙るハゲっぽい男が真のハゲのなかに紛れているからである。いわゆる「偽装ハゲ」、もしくは「ハゲ偽装」をする輩が実際に存在している。そんな偽装ハゲの特徴と、偽装ハゲを見抜くポイントをお伝えしよう。
見抜くポイント1.進行が著しく遅い
まず第一に、偽装ハゲの特徴として挙げられるのが、その進行速度の遅さにある。激しく前頭部の毛髪が後退しているにも関わらず、そこから一歩も進まないというパターンだ。ハゲ上がっているものの、そこから1~2年、いや5~6年もの間、頭髪の後退が見られない。こういう頭髪の特徴を持つ人物が「俺ヤバイ」とか言っていたら、ハゲを偽装していると見て間違いないだろう。
見抜くポイント2.「ハゲ」と言うと激しく怒る
そして第二の特徴として、「ハゲという言葉に敏感」を装っていることだ。真のハゲは「ハゲ」と言っても怒らない。もう怒るゾーンには彼らはいないのである。次のゾーンに入っているため、その言葉は届かない。もしくは、まだゾーンに入り切っていない場合は、鋭敏に反応するパターンもあるが、それでもいずれ来るその時に備えて、メンタル面に構えがある。
だが、偽装ハゲはお笑いコンビのツッコミ担当のように、「ハゲ」という言葉を待ち構えている節がある。いまだとばかりに「おい!」と反応した場合は、「俺ハゲですよ」アピールと捉えて差支えないだろう。反応が著しく早かった場合、そいつはクロだ。
見抜くポイント3.育毛ケアに疎い
最後に第三の特徴として、日々の修練である。真のハゲはその宿命の重さをかなり早い段階から見抜いている。たとえば、学生のときに父親も祖父もハゲだった場合、自分はその道を歩むことを良く知っている。したがって、高校生、いや中学生のときから育毛に励むケースも珍しくない。実際私(記者)の古い連れは、中学生の時から余念がなかった。幸い彼の毛髪は今でも存命だ。
これが偽装ハゲになると、まったくその線が疎い。たとえば、有名な育毛シャンプーを平気で使っていたりする。真のハゲを自負するある男は「あれは危険だ!」と話す。彼は、信じて使い続けたところ、毛髪の寿命を激しく縮める結果となったのである。そのことを彼は死ぬほど後悔し、自分なりのケアを編み出すに至っている。
すなわち真のハゲは、自分にふさわしいケア(技)を編み出しているのである。
・偽装ハゲを見抜く術
もしも偽装ハゲと疑わしい人物に出会ってしまった場合、上の2と3でたしかめてみるといい。まずは「ハゲ」と言ったときの反射スピードをたしかめよう。一呼吸置いて怒りのコメントが返ってきた場合には、シロ。つまり真のハゲである。もし相手が即座に返してきた場合は、偽装ハゲの可能性が否定できない。
続いて3の質問、「普段はどうやってケアしてるの?」と尋ねた場合に、ハゲに関する知識がゼロの人にでもわかることを返してきたらクロ、つまり偽装ハゲだ。ハゲには自分流のケア(技)があり、その内容を素人が聞いてもわからない場合もある。何を言ってるのかわからなかったら、そいつは自分流の戦い方をしてきた証である。
・十分に注意しよう
とにかく最近はハゲがカッコいい、ハゲはモテると言う風潮があるらしいが、偽装ハゲには十分に注意して頂きたい。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24