【北極冒険3日目】最大8メートル級の氷の壁に苦戦 / 前日より気温が10度も上昇

現在北極点に向けて、無補給単独徒歩でチャレンジしている冒険家の荻田泰永氏。3日目（2014年3月10日）の連絡が日本の事務局に入ったので、現在の状況についてお伝えしたいと思う。

・荻田氏からの定期連絡（日本時間 3月9日 10:03）

現在地: 北緯83度7分 西経77度46分
この日の移動距離: 4.4キロ
天候: 晴れ
気温: マイナス20度

・最初の乱氷帯はあと3キロ

2日目から山のような氷が続く「乱氷帯」に入り、まさにそのまっただ中にいるという。低くても5メートル、高ければ7～8メートルもあるその山を、110kg超の荷物を引きながら超えて行かなければならない。かなり苦戦を強いられているようだが、それでも残り3キロとの目算を立てている。

・気温が上昇

早ければ、4日目にこの乱氷帯を乗り越えられそうだとのことである。幸い気温はマイナス20度、前日より10度も気温が上がっている。移動はしやすいのかもしれないが、北極点到達までに氷が解けないかどうか心配だ。ちなみに風は東から吹いており、やや荒れそうな兆しを感じているという。まずは立ちはだかる氷を乗り越え、天候を読みながら安全に進んでもらいたい。一日一日が勝負だ。

情報提供: 荻田泰永 北極点事務局、Facebookページ
執筆: 佐藤英典

▼2014年3月10日現在の荻田氏のおおまかな位置

▼カナダ環境省が公開している北極周辺の衛星写真。赤い点が荻田氏のおおまかな位置（2014年3月11日の画像）