人の記憶に色濃く残るもののひとつに、「匂い」がある。匂いは目に見えない。だが、そのインパクトは絶大で、ときに言葉よりも語りかけてくる。
九州・博多駅に降り立つと、強烈なある匂いがするのをご存じだろうか。おそらく博多っ子であれば、誰もが嗅いだことあるかもしれない、あの匂いだ。その匂いの正体は「クロワッサン」である。博多駅のクロワッサン臭はハンパではない! 思わず足を止め、たとえ行列ができていたとしても、並んででも買いたい! という衝動に駆られるのだ。
・クロワッサン臭の源泉
クロワッサン臭の源は、博多駅名店街にあるパン屋さんの「ミニヨン(il FORNO del MIGNON)」だ。ここは1階のほぼ中央に位置しており、改札を出るとすぐのような場所にある。名店街だけあって、お店はここだけではない。しかし……。
・仕事帰りに嗅いだら……
パンの焼き上がり時間になると、甘くて香ばしい匂いが、店舗の外までプンプンと漂ってくる。バターと砂糖、そしてパン生地が焼き上がった香りは、たとえお腹いっぱいであっても、食欲を呼び起こされてしまう。特に夕方、仕事帰りにあの匂いを嗅いでしまったら、そのまま素通りして帰ることは難しいかもしれない。
・味、値段とも申し分ない!
朝夕は行列ができるそうなのだが、それも頷ける話。匂いを嗅いだだけで、表面はサクサク、なかはふんわりとしたクロワッサンの姿が頭に浮かんでくるからだ。実際に購入して食べてみたところ、そのイメージを裏切らない味だった。濃いキツネ色に焼き上がったクロワッサンは、サックリとした食感で、噛むほどに甘さが増していくのである。さらにうれしいのは値段。ミニクロワッサン(プレーン)は100グラム158円。1個ずつでも販売してくれる。記者(私)は3個(105円)買って、新幹線で頬張った次第だ。
・隣の弁当屋さんが……
ちょっとだけ気になったのは、あの甘い匂いが驚くほど広範囲に広がっていることだ。隣のお弁当屋さんは、壁を隔てているにも関わらず、弁当屋店内にクロワッサン臭が充満していた。あの匂いを買うと、弁当よりもクロワッサン! という風になりはしないのだろうか。とにかく博多駅はクロワッサンの匂いで満ちているといっても、過言ではない!
・店舗情報 「ミニヨン(il FORNO del MIGNON)」
住所: 福岡市博多区博多駅中央街1-1 マイング博多 名店街
営業時間: 7:00~23:00
定休日: なし
Report:ちょい津田さん(佐藤)
Photo:Rocketnews24
▼お店は駅のほぼ中央にある
▼お店に近づくと、クロワッサン臭に包まれる。隣のお弁当屋さんがもっとも匂うかもしれない
▼ミニクロワッサン(プレーン)は100グラム158円。個数でも販売してくれる。3個105円
▼表面サクサク、なかはふんわりで美味しゅうございます