hinode

2012年9月、北海道在住の岩谷圭介さんはホームセンターとインターネットで調達できる機材だけで、気球を飛ばして地球を撮影するチャレンジに成功した。彼は何度となく失敗を繰り返したのだが、このときようやく成功を手にしたのである。

・上空約3万2000メートルからの日の出

その彼が、また新たなチャレンジを行った。それは上空約3万2000メートルから日の出を撮影するというもの。われわれが日頃見ている朝日を、3万メートルの成層圏から見たらどうなるのか? その姿は圧巻の一言に尽きる。

・失敗の連続

2010年8月から気球撮影にチャレンジしている彼は、成功を収めるまでに失敗の連続だった。10回目のチャレンジにしてやっと高度約3万3000メートルの上空に到達することができたのである。

・カメラを回収しなければ成功ではない

気球撮影の問題点は、空へ飛ばすだけではない。撮影したカメラを回収しなければ成功とは呼べないのだ。だが、幸いなことに、北海道の広い大地がカメラの回収の助けになったようだ。繰り返しの失敗、そして成功の経験に基づき2013年9月6日に、日の出の撮影に挑んだ。

・早朝3時のチャレンジ

日の出撮影にも想定される問題がある。それは上空の場合、地上の日の出時間よりもずっと早いことだ。打ち上げ時刻と上昇時間を考えて、地球の曲率から打ち上げにもっとも適した時間を計算する。その結果、早朝3時に打ち上げることになったそうだ。

・青い朝焼け

暗闇での打ち上げは困難がともなったようなのだが、気球は3万1800メートルまで上がり、無事にカメラの回収にも成功。上空で太陽が昇る姿を収めることができたのである。彼のブログの画像を見ると、日が出る直前の太陽は青く輝いて見える。大気を照らしているためだろうか、非常に神秘的だ。

今回撮影は成功したものの、多少の反省が残ったようである。「今回の撮影の結果からまた色々なことがわかったので、今後の機体制作に役立てていきます」(ブログ「風船宇宙撮影」より引用)と、さらに撮影への意欲を見せている。岩谷さんの今後の活動に期待したい。

参照元:風船宇宙撮影

▼上空約3万メートルからの日の出の様子。約30秒あたりで「青い朝焼け」を見ることができる

hinode1
hinode2
hinode3