一体全体、世界で何が起きているのか。パンツをかぶる人が増加しているような気がするのは私だけだろうか。例を出すと、漫画『変態仮面』の実写映画化、パンツをかぶった女子高生の写真集『かおぱん』の発売。「パンツをかぶった強盗」的なニュースは、日本でも海外でもたまにある。なぜ人はパンツをかぶってしまうのか。
変態仮面はまだわかる。ヒーローになるための変身道具だからだ。『かおぱん』は意味不明だが、強盗は「顔を隠すため」なのだろう。しかし、上に出した例以外に、「趣味としてパンツをかぶる人」は、この世に確実に存在する。あれは一体なんなのか。なぜパンツをかぶるのか。パンツをかぶって考えてみた。
・逃げ場がない金網デスマッチ
かぶってみて分かったこと。それは、パンツから「逃げられない状態」にあるということだ。あまり詳しくは書かないが、もしも仮にニオイが付いていたら、鼻の先が “コア(核心)” 付近である。ある意味、逃げ場がない金網デスマッチのリングに上がっているといっても過言ではない。香りとのタイマン勝負。なるほどな、といった印象だ。
・一線を越えてしまった感
次に、「何かが覚醒した」といった心境になる。別人格になったとでも言おうか。プロレスのマスクをかぶったときとよく似ている。もしも部屋でひとりパンツをかぶってしまったら、何かをしでかしてしまうような不安感。人が踏み越えてはならない “一線” を超えてしまったかのような罪悪感。様々な思いが交錯する。
・実用的には一理ある
自ら「逃げられない状態」に身を投じ、「別人格に覚醒」しつつも、視界はしっかりと確保されている。マスクとしては一級品だ。かつてメキシコには「キックボクサー」という名の覆面レスラーがいて、彼のマスクが “どう見てもパンツ” だったのだが、実用的には一理あると思った次第だ。
・見られたら最後
誰にも見られない状況で、ひとり部屋で変身するぶんには何ら問題ないだろう。新たな考えやアイデアを生み出したい時、そして人生を深く考えたい時、一度くらいはトライしておいても損はない。だが、念を押すが、絶対に誰にも見られてはならない。見られたら最後、いろいろなモノが崩壊していくことだろう。健闘を祈る。
執筆:GO
GOさんのシリーズコラム『あれは一体なんなのか。』
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