震災後、多くの人にとって「人生」や「生きる」の意味が変わったかもしれません。何気なく過ごしていた毎日が、とてもありがたいと感じるようになったかもしれません。そしてなんとなく聴いていた昔の曲が、新しい意味をもって耳に届いているのかも……。
20年前に大ヒットした曲『それが大事』が、いま改めて歌い継がれようとしています。「信じぬくこと、それが一番大事」という一節が、多くの人の心に響いているようです。
この曲は大事マンブラザーズバンド(現:大事MANブラザーズオーケストラ)が、1991年8月25日に発売した3枚目のシングルです。発売当時、バンドは事務所から解雇寸前の状況でした。
もしかしたらこの曲は、バンドメンバーが自らに言い聞かせるために歌った曲なのかもしれませんね。その思いが、不安な気持ちを抱く人の心を励ましています。
この曲の生みの親である立川俊之さんは、3月10日に埼玉県狭山市で行われた全日本プロレスのチャリティー試合にゲスト参加。フィナーレで同曲を披露しました。
武藤敬司取締役会長をはじめとする大勢のレスラー、そして同じくゲストとして招かれたアイドルユニット「アリス十番」、ヒップホップユニット「YA-KYIM」らと共に熱唱し、会場をひとつにしたのです。
ちなみに派手なステージングで話題のアリス十番は、この日のライブでリング上でメンバー同士でプロレスしたうえに、恒例のダイブを繰り広げ、レスラーに負けずとも劣らない勢いで来場者を圧倒しました。
再び歌の真価を見直されている名曲『それが大事』、震災から1年の今、多くの人に勇気と元気を与えているようです。
Photo:Rocketnews24
取材協力:全日本プロレス、アリス十番
▼ 全日本プロレスチャリティー試合フィナーレで歌われた『それが大事』
▼ リング上でパフォーマンスを行ったアリス十番。相変わらずの奇抜さ!