東京23区のなかで最も人口が多い区といえば世田谷区である。その人数は山梨県の人口に匹敵し、島根県や佐賀県、高知県などよりも多い。そんな世田谷区の相談窓口「すぐやる課」が3月末で廃止されることになったと東京新聞が報じている。廃止の理由は「職員全体に『すぐやる』という意識が定着してきた」とのことであるらしい。
すぐやる課とは、2003年に登場した、まさにその名の通りの「すぐやる」課である。車にひかれた野良猫などの片付けや、放置自転車の撤去、ハチの巣駆除など、区民からの相談に対して「すぐやる」のが特徴。なんでも2010年度は3794件の相談があり、1893件出動したという。
この「すぐやる課廃止」のニュースに対し、世田谷区に10年以上住んでいる世田谷区民に話をうかがったところ、
「そんな課、ありましたねえ。世田谷区役所に行ったとき、よく見かけました。でもすぐやる課に相談したことはありません。何を相談すればいいのかよくわからなかったし……。っていうか、『ほかの課も最初からすぐにやれよ』って思ったりもしてました」
と語る。ちなみに23区内で「すぐやる課」があったのは世田谷区と葛飾区のみ。「すぐやる課」を設置していなかった荒川区は「どの課もすぐにやれば、『すぐやる課』は必要ない」とコメントしているらしい。ごもっとも。まさにそのとおりである。
参照元:東京新聞
写真:ロケットニュース24