携帯型ゲーム機初の3D(立体視)機能を搭載し、話題を呼んでいるニンテンドー3DS。発売前から注目を集め、事前予約や当日販売で購入したという人もいるだろう。発売前の体験プレイで、「目が痛くなる」などの噂があったのだが、いったいどのくらいの時間プレイすると、体の調子が悪くなるのだろうか? 実際にプレイしてみた。

発売日に運良く手にした記者(佐藤:汚れの目立つコスモブラックを購入)は、自宅に持ち帰ってすぐにプレイ開始。3D機能を存分に味わいために、3D効果のスライダを全開にして、内蔵ソフトを確かめてみることに。

ところが、画面を3Dにした途端に目まいに似た感覚に見舞われた。一瞬視点が定まらずに、画面が2重に見えたのである。うまく立体視するためには、ある一定の角度と距離が必要なのだ。そのツボにうまく合わせないと、画面はいつまでも2重に見えたままだ。

なんとか目が慣れたところで、内蔵ソフトと購入ソフトをそれぞれプレイすることに。最初の目まいを乗り越えると、しばらくは落ち着いてプレイすることができるようになった。

だが、プレイを続けるうちに、頭の奥の方に鈍痛を感じるようになってしまったのである。比較的動きの少ないソフトの場合は、あまり苦もなく遊んでいられるのだが、場面が目まぐるしく展開するゲームは、直視するのが耐えられなくなるのだ。

特に、美しいグラフィックと臨場感に定評のあるレースゲーム『リッジレーサー』は、3Dで長らくプレイしていると、乗り物酔いのような感覚に陥るのだ。グラフィックのクオリティがあまりにも高すぎるためか、頭がついて行かないような気さえする。秀逸に仕上がっているだけに、ゲームにはまり込めないのは本当に残念だ。

いろいろソフトを確かめながら、約30分プレイしたところで、3D機能の使用を一旦中止した。その後、長時間にわたって鈍痛は消えなかったのだ。これがもし、体調が思わしくないときにゲームをしたら、5分と画面を見ていられない可能性もある。

3D効果のスライダボリューム全開で遊ぶのは、体調が万全なときだけにした方が良さそうだ。調子が今ひとつのときには、3Dにせずに遊んだ方が良いだろう。いずれにしても、こまめに休憩しながらゲームすることをお勧めしたい。また、電車やバスで移動するときも立体視は避けた方が良いかも知れない。(なお、写真は3Dのゲーム画面を。2Dカメラで撮影したものである)。

写真:ロケットニュース24

▼ 美しいグラフィックの『リッジレーサー』。3Dで楽しむ場合は、こまめに休憩しよう。