愛想は悪いが味は最高といわれている、本格的な中華料理店『知音(ちいん)食堂』に行ってみた。このお店は中国人も「地元の味」と認めるほど美味しい店らしく、料理も日本の中華料理とは違う本場の味だという。
『知音食堂』は池袋駅の北口を出て徒歩1分のところにある。地下1階のお店で、中に入るとそこはまるで中国そのもの。というのも、お客さんの大半が中国人だから。
入店したときは、日本人は記者だけだった。当然あちこちで中国語が話されており、メニューにも日本語と中国語が表記されているのだ。お店はちょうど忙しい時間で、お客さんがどんどん来店する。そのためか店員のお兄さんは少々無愛想。
注文のために何度「すみません!」と呼んでも来てもらえなかった。サービスは決して丁寧とはいえない。しかし、料理はウマイ! 前菜から点心、肉料理魚料理にいたるまで、どれもこれも辛いのだがおいしい。「辛い辛い」と言いながらも、ハシを伸ばす手が止まらない。
食べたなかでも特においしかったのが、『水煮魚』(四川風辛い魚の煮込み)と、『毛血旺』(豚の血入り鍋)。いずれも唐辛子満載の辛い煮込み料理だ。見た目通り、一口食べると息が詰まるほどスパイシー。しかし、味に深みとコクがありクセになる味。
『豚の血入り鍋』は日本ではあまり見かけない料理だ。「苦手」と思われる方もいるかもしれないが、こちらも大変おいしいかった。「豚の血」と言われなければ、レバー(肝臓)と勘違いしてしまうほどレバーにそっくり。口の中に入れるとトロトロととろけるのが特徴だ。
どの料理もかなりボリュームがあるが、汗だくになりながら全部おいしくいただいた。「辛いものが食べたい!」と思っている方は、ぜひ唐辛子まみれの本格中華を試されてはいかがだろうか? ハマること間違いなし! スタミナをつけて暑い夏を乗り切ろう!
ちなみに、イギリスでいちばん美味しい料理は中華料理といわれている。また、ロンドンで一番美味しいと言われている中華料理屋の態度も悪いらしい。本当に美味しい中華料理の店は、態度が悪いのだろうか?
余談だが、帰りに近所の中華食材店でお菓子を買って帰った。そのお菓子には、「へみの純正品質が優る」、「しろずとう」、「せソせソめん」、「をまたまご」と、ちょっと面白い日本語が表記されていた。まったく意味がわからない……。
Photo by Rocket News24 Satff / 佐藤記者撮影
▼ 毛血旺(豚の血入り鍋)。レバーのように見えるのが豚の血を固めたもの。
▼ 日本語表記の面白い中華風クッキー