東芝は2010年6月7日、ノートPCとして業界で初めてブルーレイ3Dタイトルを高画質で楽しめる再生機能を搭載した、3D対応ノートパソコン『dynabook TX/98MBL』を商品化し、7月下旬より発売すると発表した。価格は、オープンプライス。市場想定価格は、25万円前後。
3Dパソコンといえば、『NECが3D対応の高性能パソコンを発売へ!価格は22万円前後か!?』が記憶に新しいが、東芝とは3D表示の方式が異なる。
NECは3D表示に偏光式を採用したのに対し、東芝はアクティブシャッター式を採用した。アクティブシャッター式は、3D対応の映画館などで多く利用されている方式だ。
アクティブシャッター式では、倍速駆動方式の液晶画面が左眼用・右眼用の映像を1 秒間に60コマずつ、あわせて120コマを交互に高速に映し出すと同時に、ワイヤレス3Dグラスが各コマと同期して左右交互に高速開閉することで、3D表示を実現する。
アクティブシャッター式は、液晶の走査線を左眼用・右眼用に半分ずつ使い偏光フィルタにより立体視化する偏光式に比べて、映像品質を保ちながら高画質の3D映像表示が可能であるのに加え、偏光式よりも広範囲で3D表示を実現できるというメリットがある(視野角が広い)。
ところで、国内PCメーカーが3Dパソコンに走る理由は、どこにあるのか?
高速なプロセッサーや、高機能なグラフィックスチップを搭載すれば、今や、いくらでも高性能なパソコンを作ることができる時代だ。その結果、同じ価格帯のパソコンは、どうしても似通ってしまうことになる。各メーカーは、他社との差別化を図るために、デザイン面で凝ったりするわけだが、単純・明快かつインパクトがある商品となると、現状、3Dパソコンしかないというわけだ。