現在、家電メーカー各社から発表されている3Dテレビは、いずれも3D対応テレビと3D専用グラス(メガネ)との組み合わせで、3D映像を実現していた。片方だけでは3D映像を楽しめないうえ、手軽に持ち歩くこともできなかった。そうした3D市場へ新しいアプローチで取り組むメーカーはいくつかあるが、メガネ型ディスプレイでお馴染みのVuzixが3D対応の製品を投入する。

Vuzixは、3D対応のメガネ型ディスプレイ「Wrap 920」を2010年4月30日より発売する。価格は3万9,800円(税込み)。

「Wrap 920」は、「ビデオアイウェア」と呼ばれる3D対応のメガネ型ディスプレイだ。DVDプレイヤーやiPod、iPhone(要専用ケーブル)のほかに、テレビやゲーム、パソコン(S端子またはコンポジット出力対応)、ワンセグ携帯電話 (要メーカー純正ケーブル)、ビデオカメラ、小型カメラ、口内カメラなど、ほぼすべてのビデオ出力搭載機器に接続することができる。

解像度は640×480ドットであり、「Wrap 920」をメガネのように掛けると、67インチ相当の大画面を手軽に体験することが可能だ。本体は、重さが約105g。単3乾電池×2本で動作し、アルカリ乾電池で約6時間の使用が可能だ。

サイドバイサイド、アナグリフ、Auto 3Dの3種類の3Dフォーマットに対応しているので、3Dコンテンツを楽しむ用途にも使うことができる。メーカーのサイトには、DVDやBlu-rayで提供される3Dコンテンツや、3Dデジカメ「FinePix REAL 3D W1」で撮影した3D動画をビデオアイウェアで観賞するための方法が詳細に解説されている。

「Wrap 920」のような3D対応のメガネ型ディスプレイは、3Dテレビに比べて安価に3Dを楽しむことができる。一人で3Dコンテンツを楽しみたい人には、魅力的な製品といえるだろう。