Wikipedia

ウェブ2.0時代の象徴、ウィキペディア(Wikipedia)が根本から揺らいでいる。 誰でも自由に文章を書いたり、編集できるユーザー参加型オンライン辞典ウィキペディア。その寄稿者(編集者)が日に日に減っているという。米国、ウォールストリート ジャーナル(WSJ)が報道した。

2001年に公開されたウィキペディアは現在271の言語で、1400万件余りの情報を提供、固定寄稿者数は300万人に達し、超大型オンライン辞典に成長した。米国の市場調査会社『ComScore』によると、昨年9月から今年9月までに、ウィキペディアの訪問者数は約20%増加し、世界のサイト、アクセスランキング5位も記録した。

だが草創期の斬新性が徐々に色褪せてきており、さらに、偽りの情報や間違った情報が掲載され、内容の真偽性問題がしばしば発生、英語版Wikipediaで2009年第1四半期の間に4万9000人以上の寄稿者が去ってしまった。

また、現在も生存している有名人らに対する悪意的情報掲載はウィキペディアの名声に最も大きな打撃を与えている。今年8月末に死亡したケネディ元大統領の弟、エドワード・ケネディ米上院議員のウィキペディアに掲載された人物情報には「2009年1月、オバマ大統領就任当時に脳溢血で死亡した」とかなりの期間、掲載されていたという。ちなみに、エドワード・ケネディ米上院議員は2009年8月25日に死去している。このようなこともあって、ウィキペディアは苦肉の策として、生存している人物項目に限り専門家たちの承認を通す、新しい編集案を提案した。

また、ウィキペディアの寄稿者の層が過度に特定の層に集中していることも問題として指摘された。老若男女誰もが情報を上げることができるのがウィキペディアの特徴だが、実際の寄稿者の平均年齢は26.8歳で、寄稿者のうち87%が男性であると、WSJは伝えた。