イラン政府が頭に銃が命中し死亡したとされる青年の家族に弾丸使用料(bullet fee)を要求したと米・ウォールストリート・ジャーナルが報道した。

ウォールストリート・ジャーナルは24日、俳優志望だったKaveh Alipour さん(19)が大統領選挙結果に対する抗議デモが開かれていたテヘランで頭に銃を撃たれ死亡したが、当局がこの青年の遺族に対して死体引き受け費用3000ドル相当 (約30万円)を要求したと報道した。

また、直接的な死亡原因はまだ不明とのことだが、遺族たちはデモが頂点に達したその日、授業を終え家に戻るところでKaveh Alipourさんは銃によって死亡したとし普段は政治的活動をしていなかったと主張した。報道によれば軍がデモ隊を鎮圧するのに銃を乱射し、その弾が偶然にも当たってしまったと見ている。

その後、遺族らは3000ドルの支払い要求を受け入れ父親が必死に全財産をかき集めるも3000ドルに達せずに支払いを拒否。しかしながら最終的には遺族たちがテヘランで葬儀しないという条件で弾丸使用料の免除をしたとウォールストリート・ジャーナルは伝えた。

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