マスコミによる情報操作が発覚した。皆さんは “記者クラブ” をご存知だろうか? 政治団体や自治体、警察などの会見に参加でき、それらの情報を優先的に報道する権利を持っているのが記者クラブの記者であり、特定の報道機関の記者のみが参加することができる。
政治家の会見や警察の犯罪に関する事件発表などは、この記者クラブに所属していないと取材することはできず、優先的に情報を得ることができない。つまり、記者クラブに記者を派遣できるマスコミはそれを特権とし、記者クラブに所属していない(所属できない)マスコミより先にスクープや情報を伝えることができるのである。
そんな記者クラブに対し、民主党の鳩山新代表が「民主党が政権を取った場合、記者会見をオープンにする」と発言。普通ならば、会見で見聞きしたことのほとんどは日本国民に向けて報道されるのだが、事実上の “記者クラブ解散” を意味するこの発言だけ、マスコミは報道することがなかった。つまり、記者クラブに向けて発言されたこの言葉は、記者クラブにとって都合の悪い発言だったのである。
記者クラブは公式コメントとして、「公的機関などを継続的に取材するジャーナリストたちによって構成される取材・報道のための自主的な組織です」と明言している。公的機関を取材する自主的な組織としていながら、情報を公にしないのは、そこに不利益な内容が含まれているからである。
内容がどうであれ、自分達に都合の悪い報道をしないために情報をフィルターにかけ、国民に対して伝える情報を選んでいるという事実が露呈した。それと同時に、平等に情報を伝えることができない記者やマスコミが記者クラブを構成していることにもなり、非常に悲しくなると同時に危機感を感じる出来事である。
同朋舎
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