
我々が普段、何気なく利用している丸亀製麺。うどんがおいしいことは言うまでもないが、実は丸亀製麺には「二つの顔」があることをご存じだろうか?
先日、ふらっと丸亀製麺に入った私(あひるねこ)は、図らずもそこで「二つの顔」の秘密の一端に触れることになった。今回はその一部始終をお伝えしたい。
これを知る前と知った後では、きっと世界は違って見えるはずだ。
・丸亀製麺の「二つの顔」
ある日のお昼時、私は丸亀製麺にいた。「今日は何にしようかな……」メニューを前に激しく葛藤する。
ふと横を見ると、前に並んでいるお客さんがそれぞれ『ぶっかけうどん』と『釜揚げうどん』を頼んでいた。
なるほど、そういう手もあるか。どちらもうまそうだな。迷うな、これは。というわけで……。
両方注文した。
『ぶっかけうどん(冷)』と……。
『釜揚げうどん』だ。
貴族かよ──。自身のブルジョアジーな振る舞いに震えつつ、二つのうどんを交互にすすり始めた私。すると……おや?
『ぶっかけうどん(冷)』は、冷水できゅっと締まったくびれと、つるんとした喉ごしが特徴だ。
対する『釜揚げうどん』は、茹で釜から直接すくい上げた、ふわっともちもちした食感。じんわりくる温かさがたまらない。
同じ麺のはずなのに、なぜここまで食感や味わいに違いが出るのだろう? 気になったので丸亀製麺に尋ねてみたところ、特別に調理工程を見せてもらえることに。
その結果、同じ麺でも二つのルートに分岐することがわかった。
茹で上がった後……。
釜から直接すくい上げるのが「釜抜き」で……。
冷水で締めるのが「締め」。
そう、実は丸亀製麺のうどんには、茹で上がった麺を冷水で締めるか(締め)、釜から直接すくい上げるか(釜抜き)という 「仕立て」の違いがあったのだ!
丸亀製麺のことを勝手にわかったつもりになっていたが、やはりまだまだ奥が深い。その深淵に触れ、しばし茫然とする私。とその時!
・突然のクイズ
「よう、あひるねこ。何やってんだ。サボりねこか?」
なんとロケットニュースの社長にして、アホな上司でおなじみ・Yoshioが目の前に立っているではないか! バ、バカな……! どうしてここに……。
Yoshio「あひちゃん(私のこと)さぁ、これまで丸亀製麺の記事を何本書いてきたんだ? それでも専門家かよ! 全然わかってねーよ!」
──別に専門家というわけでは……。
Yoshio「これから全5問の『仕立てクイズ』を出す。もし全問正解したら365日、丸亀製麺のうどんをテイクアウトして毎日お前の家に届けてやろう」
──いや、さすがに毎日は……。
Yoshio「第1問! ババン!」
聞けや。
Yoshio「『釜玉うどん』は『締め』か? それとも『釜抜き』か?」
なんだ、これは簡単ですよ。釜玉っていうくらいだから、もちろん『釜抜き』でしょう。
Yoshio「正解正解正解!」
Yoshio「それでは第2問! 『ざるうどん』はどっち?」
うーん、冷たいから……やっぱり『締め』かなぁ。
Yoshio「はい正解ーーー! 続いて第3問。『焼きたて肉ぶっかけうどん(冷)』は?」
ん? これは……どっちだ? よく考えたら意味不明な商品名である。熱々なのか冷たいのかハッキリしろと言いたい。
でもまあ、冷やしだから普通に『締め』でしょう。
Yoshio「大・正・解! ではこれはどうかな? 第4問! 『ぶっかけうどん(温)』!」
温かい『ぶっかけうどん』……だと? ちょっと待て、けっこう難しいぞコレ。
冷たい『ぶっかけうどん』なら『締め』だろうけど、温かいってことは……よし、答えは『釜抜き』!
Yoshio「ブッブーー! 不正解! 答えは『締め』でした!」
何ィィィィィィイイイイ!? 温かい商品なのに、わざわざ一度冷水で締めてるってこと? わかるわけないだろ! あと顔腹立つな!
Yoshio「さあ、最終問題です! 『カレーうどん』はどっち?」
もうハズせねぇ……。
温かく、麺とカレーがよく絡む。よって答えは……。
今度こそ『釜抜き』! 結果は……?
「残念! 正解は『締め』!」
嘘だろ、温かいならそのまま出せよ……! もう何が何だかわからねぇよ……!
・異なる二つの仕立て
Yoshio「やはりお前は麺の温度だけでしか物事を見てないようだな。この図を見よ!」
Yoshio「丸亀製麺は商品を考案する際、『締めた麺で開発するのか、それとも釜抜きの麺で開発するのか』という点を最初の軸として決定している。
どちらの仕立てを選ぶかによって、商品のアプローチやカテゴリーが根本から変わるのだ。まさに味づくりの核と言えるだろう。
『釜抜き』は、たとえば『釜玉うどん』のように、食材や調味料との一体感や絡みを重視する商品と相性がいい」
Yoshio「逆に『締め』は、『ぶっかけうどん』や『きつねうどん』など、讃岐うどんの王道である強いコシと喉ごしを楽しむ商品で採用されることが多いぞ」
Yoshio「素材の風味や具材との絡みを楽しむ『釜抜き』。そして麺のコシや喉ごしを楽しむ『締め』。
実は丸亀製麺は、合わせるだしや食材との相性を極限まで計算し、明確な意図を持って麺の仕立てを使い分けているのだ!」
なるほど、単純に「冷たいから『締め』」「温かいから『釜抜き』」ではないということか……。今日のところは私の完敗です。
Yoshio「残念だったね。でもほぼ正解ということで、明日から毎日うどんを届けるっちゃ!」
何でだよ! 来んな!
Yoshio「とにかく。おさらいしておくと丸亀製麺のうどんは、茹でる工程まではすべて同じだが、その後の『釜抜き』と『締め』という異なる二つの仕立てによって、見た目や食感、味わいに大きな違いが生まれるんだ」
Yoshio「釜から直接すくい上げる『釜抜き』は、麺が丸みを帯びて、表面に細かい毛羽立ちがある。
水分をたっぷり含んで、ふわっとしていたら『釜抜き』だ」
Yoshio「一方、茹で上がった麺を冷水で締めた『締め』は、麺が引き締まって角が立ち、きゅっとしたくびれが生まれる。
つるんとした喉ごしだったら『締め』だな」
Yoshio「つまり丸亀製麺には、二つの顔があるってこと! どや? すごいでしょ?」
本当ですね……。
そう、丸亀製麺の二つの顔とは、単に茹でた麺を水で締めるかどうか、というだけの話ではないのです。
丸亀製麺では、一軒一軒の店舗で北海道産小麦100%、塩、水のみで毎日うどんを打ち、茹でたてを提供しています。
さらに、おいしく食べてもらうため、商品に合わせて「釜抜き」と「締め」を使い分けている。
店内で製麺しているからこそ、その一杯に合った食感や味わいまで仕立て分けることができるんですね。
Yoshio「ん?」
そのおいしさを支えているのが、全国約900店舗すべてに配置されている「麺職人」です(※麺職人が不在の日や時間帯もあります)。
釜抜きのふわっともちもちした食感も、締めのつるんとした喉ごしも、店内製麺と麺職人の技術がある丸亀製麺だからこそ味わえる、うどんのおいしさなんですよ!
Yoshio「いや俺のセリフやないかーい!」
というわけで今回、丸亀製麺には二つの顔と、それを支える凄まじいこだわりがあることがわかった。
Yoshioが「企業のガチ社長」と「アホな上司」という二つの顔を持っているように。そして……。
私が「あひる」と「ねこ」の二つの顔を持っているように──。
自分がいつも食べている一杯は、果たしてどちらの仕立てだろう? 気になった人は、ぜひ意識して食べてみてほしい!
・「釜抜き」と「締め」の食べ比べイベントも
2026年9月18日(金)・19日(土)には、全国の店舗(一部を除く)にて、異なる仕立てのうどんを体験できる「ひと口うどん」の無料配布イベントが開催されるぞ。
期間中、「釜抜き」の商品を注文した人には「締め」が、「締め」の商品を注文した人には「釜抜き」が、食べ比べ用「ひと口うどん」として無料で提供されるという。
同じうどんでも、仕立てによって見た目や食感、味わいが異なることは、この記事でもお伝えした通り。
丸亀製麺の「二つの顔」を、あなた自身の舌で確かめてみてはいかがだろうか。
参考リンク:丸亀製麺
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24. / Gemini
▼翌日、自宅で仕事をしていたらインターホンが鳴った。はいはーい! 誰かな……え?
▼うわーーーーーーーー! Yoshioだーーーーーーーーー!
▼Yoshio「約束通り、丸亀製麺のうどんをお届けに来たっちゃ」だから来んなや!
▼なんか明日も来るらしいんだが。いろいろな意味で、完──。
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