
AIに画像加工を頼むときに、長文の指示を入れなくてもたった1語でイケた件については以前の記事で紹介した。「/〇〇」、記号のスラッシュ(/)と英単語だけで画像を生成できたのだ。
この「スラッシュコマンド」と呼ばれる指示は、動画でもある程度通用することがわかった。ただしChatGPTでは動画を生成できないので、今回はGeminiでの生成について解説しよう。
・動画もスラッシュコマンド
使い方は画像の場合とほぼ同じ。唯一違うのは、最初にチャット欄左端の「+」から、「動画を作成」を呼び出す必要があること。
あとは画像生成のときと同じく、動画にしたい画像をアップロードし、スラッシュに英単語1語を添える。
たとえば、今は廃車になってしまった当編集部の旧社用車、980円ミニカの周囲をぐるりとまわる動画を生成してみよう。
画像をアップロードして 「/turnaround:」 と入力する。するとこうなる。
まるで、スマホを持って車両のまわりを歩きながら撮影したような動画が出来上がった。英単語の最後に「:」(コロン)をつけているのは、構文エラーを防ぐためのものだ。画像生成ではつけなかったが、動画生成ではあった方が良い。
続いて同じミニカの画像を使って、走る動画を生成しよう。すでに電気系統の故障で廃車にせざるを得なかったミニカ。もう1度、走る姿が見たい……。ってことでスラッシュコマンドは 「/running:」 とした。
カットを交えた10秒の動画ができた。ちなみに生成された動画にはちゃんと走行時のエンジン音も入っている。在りし日のミニカの面影が思い出される……。
続いては風景写真からも動画を生成しよう。東京・阿佐ヶ谷のパールセンターの画像。これを上空から見るドローンビューに挑戦したい。
使用するコマンドは 「/droneview:」 である。生成するとこうなった。
割と正確に建造物を再現している。画像から地理を読み取って動画に反映しているのだろうか?
人物でも試してみる。私(佐藤)の画像を使って、映画『マトリックス』でお馴染みの「バレットタイム」に挑んでみよう。
バレットタイムはそのまま 「/bullettime:」 だ。モノや建物はちゃんと動画にできたけど、人物は大丈夫かな? 生成したら……
誰? 一応スローモーションで人物のまわりをカメラがまわる感じにはなったけど、画像から被写体の動きを描くのは難しいみたい。
さらに私の画像を使って、ダイナミックな動きを表現する「ハイパーラプス」にも挑んでみたい。画像そのものにダイナミックな動きがすでに出ているのだが、これがどう動画化されるのか?
ハイパーラプスのコマンドもそのまま英語で 「/hyperlapse:」となる。
ダイナミックにはなったけど、やっぱり誰? 動画で人物を細かく再現するのは難しいらしい。
そんなわけで、動画をスラッシュコマンドで生成するなら、モノや風景の画像を使った方がいいかも。人物は誰なのかわからなくなってしまうので。このほかにも参考までに、動画生成に使えそうなスラッシュコマンドをいくつか紹介しておこう。
/cinematic: シネマティック
/orbit: 被写体を周回する動画
/timelapse: タイムラプス動画
/overhead: 真上から撮った動画
/speedramp: 再生速度の緩急のある動画
スラッシュコマンドを使って動画を生成することはできるのだが、無料プランでも有料のプロプランでも、頻繁に生成していると生成上限に達することがある。動画生成は処理負荷が大きいため、プランごとに利用上限が設けられているようだ。気を付けてほしい。
それから、画像を生成するよりも望み通りにいきにくいので、あまり多くを望まずに生成することをおすすめする。
参考リンク:Gemini
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Video:Gemini