
中国に行くことがあれば訪問してみたい場所があった。それが過去にネットで偽ミッキーの登場が物議を醸した『石景山遊楽園』である。広い北京市の端なので、北京に滞在することがあっても予定によっては行けない可能性の方が高い。多分、一生行く機会には恵まれないだろうと思ってたんだけど……
なんと、そんな『石景山遊楽園』に行くことができたのでお伝えしよう。実際に行ってみると、日本人観光客にはハードルが高い場所であることが判明した。そもそも入れないのである。
・入場前に詰んだ
『石景山遊楽園』の入場券は入場ゲートの脇で販売されてるんだけど、窓口に人はおらず、支払いはAlipayなどの完全オンライン決済。ちなみに、入場チケットは1人10元(2026年7月現在約240円)と爆安である。
一見、買いやすそうに見えるけど、支払いの際SMS認証があって、我々の通信環境が海外eSIMだったためかSMSが届かなかった。認証できないし、窓口に人もいないので入場前に詰んだ。
・入場した方法
窓口はクローズしてるくらいの気配の無さだし、こりゃどうにもならん。そう思ったんだけど、念のためどこかに人がいないか探したところ入場口にお兄さんが1人立っているのを発見。
同行していたYouTubeチャンネル『ブッチ旅』のディレクターである北斗さんは中国語が話せるので、お兄さんに事情を説明したところ、お兄さんが裏技みたいなのを使って我々のチケットを購入してくれた。対応してくれるかどうかも人によると思われる状況だったため、お兄さんとの巡り合わせに謝謝(シェイシェイ)。
・中の状況
そんなわけで、入場からすでにアクロバティックだった『石景山遊楽園』。しかし、遊園地の中を歩いてみると、中のインパクトももちろん負けてなかった。
まずもって……
人がいない。
めちゃくちゃ広いんだけど、奥にあるシンデレラ城めいた城までほぼ人とすれ違わなかった。もちろん、シンデレラ城めいた城の奥にあるめっちゃ広い観覧車の広場にも人はいない。
・夢の国
平日だからだろうか? 青色が痛いほどに晴れた空。照り付ける太陽の下、広がる人気のない遊園地は、なまじファンシーなだけに虚像感が凄い。ふいに終わった後の世界を旅してるみたいな寂しさに襲われた。しかも、その中心部に……
ポパイめいたキャラが佇んでいた。
明らかにパレードはやってないし偽ミッキーはいなかったんだけど、よく見たらアリエルに見えなくもないキャラはいる。悪い夢でも見ているようだ。
さらによく見ると、急流すべりの水は濁流であり、シンデレラ城めいた城の前の池は微妙に干上がっていた。ファンシーさがめくれて不穏さがはみ出している。
・乗れないアトラクション
すでに十分お腹いっぱいだが、せっかく来たんだからアトラクションの1つも乗ってみたい。アトラクションは、それぞれの入口でWeChatで支払う形式で、メリーゴーランドは30元(約720円)だった。
しかし、こちらも入場と同様支払いにSMS認証があり、SMSが届かなかった。入場においてもアトラクションにおいても、現地払いはおそらく中国の電話番号を持ってないと厳しい。ワンチャン、ahamoだったら現地払いもいける可能性はあるが、Trip.comなどで入場券とアトラクションフリーパスのセットを予約した方が無難である。
・独占状態
そんなわけで、ことごとく支払いができないという状況においても悪夢的だったこのスポット。気軽に行くのは全くオススメしないが、今の我々にとっては一度越えた壁でもある。そこでスタッフさんを探して聞いてみたところ、売店でプリペイドカードみたいなので対応してくれることに。
停止していたアトラクションも我々のために動かしてくれた。もはや独占状態である。
・40周年
ディズニーとはまた違う角度の夢が顕現する『石景山遊楽園』。Wikipediaによると、キャッチコピーは「ディズニーは遠すぎる、石景山へ行こう!」というもので、開業は1986年なので今年40周年を迎えている模様。
にもかかわらず、ナチュラルに独占状態へと突入する客のいなさは、いつまであるか分からないような状況にも感じる。それでもできる限り尽力してくれようとするスタッフさんには心を感じたのであった。泥臭い夢の国マインドに謝謝。出会った人にウルトラ謝謝──。
夢じゃないあれもこれも
その手でドアを開けましょう
ホントだらけあれもこれも
その真っただ中暴れてやりましょう
そして羽ばたくウ・ル・ト・ラ・謝(シェイ)!
謝(シェイ)!!
・今回紹介した施設の情報
遊園地名 石景山遊楽園
住所 北京市石景山区石景山路25号
営業時間 10月1日から3月31日:平日9:00~16:30、祝日9:00~17:00 / 4月1日から6月30日:平日9:00~17:00、祝日9:00~18:00 / 7月1日から9月30日:平日9:00~17:30、祝日9:00~18:00
定休日 月曜日
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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