夏の足音が聞こえてきましたね。梅雨入りもして蒸し暑い日々が続き、そろそろアイスが欠かせない季節になってきた。


さてアイスといえばサーティワン。突然ですが皆様、サーティワンのフレーバーといえば何が思い浮かぶだろうか?


わかる。やっぱポッピングシャワーッスよね。あとはラブポーションサーティワンとか。いずれにせよ、サーティワンにしかないカラフルで奇抜なフレーバーが浮かぶのでは。ちなみに筆者はコットンキャンディーが1番好きです。


しかし。あのアイスケースの中に常に鎮座している「バニラ」に、皆様は一度でも意識を向けたことはあるだろうか?

・陽キャなフレーバーの影に隠れて

バニラといえばアイスクリームの定番中の定番、ラインナップにあること自体には何の不思議もない。


しかし貧乏性の筆者にとってサーティワンは たまのご馳走である。となれば、サーティワンでしか手に入らないポップなフレーバーの数々を試したいと思うのは道理。

言っちゃ悪いがスーパーでも買える「バニラ」はどうしても選択肢からこぼれ落ちてしまい、結果として筆者はサーティワンでバニラを食べたことがない。


美味しいんだろうか、サーティワンのバニラ。天下のポッピングシャワーと同じ値段を出す価値はあるのだろうか。そこらのスーパーにあるバニラアイス達とは、やっぱり一線を画すものがあるのか……?


・食べ比べじゃァァァ!!!

百聞は一見に如かず、ということでありったけ食べ比べてみることにした。手始めにスーパー数軒を回り、バニラと銘打たれているアイスを片っ端から購入。今回サーティワンと相対するのはコイツらだ!


【ガチ高級ゾーン】
ハーゲンダッツ バニラ(税込247円)
レディーボーデン バニラ(税込193円)

【お手頃アイスクリームゾーン】
MOW バニラ(税込112円)
Sof 北海道ミルクバニラ(税込116円)

【ラクトアイス】
スーパーカップ 超バニラ(税込96円)


ちなみに上の4つが種類別「アイスクリーム」、スーパーカップだけ「ラクトアイス」。サーティワンが種類別でいうと何カテゴリーかは浅学にして知らなかったものの、値段的にもなんとなくリッチな気がするので比較対象もリッチ寄りで揃えた。スーパーカップは比較用である。さて、いってみよう!



・スーパーカップ 超バニラ(200ml / 96円)

まずはスーパーカップで小手調べ。いただきます。


これだよね~。


美味い。当たり前だが、「バニラ」の味がする。あえて嫌な言い方をすれば人工的というか。こういうガツンとした香料の味が欲しくなる日ってありますよね。ミルクはあまり主張せず、スッキリしているがちゃんとクリーミーさもある。


ただ、口の中が寒い。


いやそもそもアイスという存在がそういうもんなのだが、面白いことに今回食べ比べたもののうちダントツで「冷たさ」が印象に残った。単純に量が多いからかもしれないが、乳成分の少ない「ラクトアイス」であることが関係しているような気もする。これからの季節に重宝しそうだ。


・Sof北海道ミルクバニラ(150ml / 116円)

さて、続いてはSof。正確に言えばこれは「ミルクバニラ」味なのだが、バニラって入ってるのでセーフとした。


スッとスプーンが入る。時間経過で溶けかけていたのかもしれないが、多分この柔らかさも商品のコンセプトなのだろう。空気が多く含まれていて、舌の上でふわんと溶けていく。

で、心なしか味も柔らかい。バニラの香りよりもミルクのまろやかな味が先に立っている。口溶けの良さも相まって、一瞬で食べ終わってしまいそうだ。


・MOW バニラ(140ml / 112円)

お次はMOW。


おお、美味い。これもバニラよりミルク感の主張が強く、味の方向性はSofと似ている。が、MOWのほうが若干口当たりに重厚感がありクリーミーで、その分ミルク味も濃く感じられた。筆者はこっちの方が濃厚さが感じられて好みかもな。



・レディーボーデン バニラ(120ml / 193円)

さてここからは1カップ約200円の価格帯。筆者にとってはすでに高級品である。まずはレディーボーデンだ。


甘すぎない、が、コクがすごい。かと言ってミルクっぽすぎもせず、意外にもバランス型という感じか。今まで食べてきたやつも美味しかったが、やはりここにきてひとつ壁を越えてきた感じがする。まあ、高いもんな。値段相応の美味しさである。


・ハーゲンダッツ バニラ(110ml / 247円)

お次は「自分へのご褒美」の代名詞、みんな大好きハーゲンダッツ


うわ~~~濃いな~~~。


なんか、もう、濃厚。レディーボーデンは甘すぎないぶん一口めが大人しかったのに対し、ハーゲンは舌に触れた瞬間からガッツリ甘いバニラ味である。かといって人工的な香料っぽくもなく、ただひたすら濃厚。


あと、なんか複雑な味がする。本当に微かなのだが、ほかのアイスでは感じなかった大人な香りというか、風味というか。原材料はシンプルだったが、バニラの質とかなのだろうか。とにかく美味しいです。



・サーティワン バニラ(キッズサイズ340円)

さて――真打。サーティワンのバニラである。


値段でいうとどう頑張っても飛び抜けてしまうわけだが、少しでも条件を揃えるべく最安値「キッズサイズ」のシングル(340円)を購入。


ひとまず重さを量ってみよう。体感的にはハーゲン(110ml)と同じくらいかな……


約80g。


すっっっっっくな


しかもカップ含んだ重量でコレだから、誤差程度とはいえ実際は80g「未満」ってことになる。それでいて天下のハーゲンよりさらに100円くらい高いってんだから、これは相当美味しくないと困るぞ。ではいざ一口。


あ、

これはね、全然違う。


単なる美味しい美味しくないの話ではない。方向性として全く別物である。


まず、味はやはりリッチなアイスクリーム系で、ハーゲンダッツとかレディーボーデンとかに近い。

が、ちょっと独特な風味がある。こっちはミルキーで甘めの香りだ。レディーボーデンをシンプルバニラとして中心に置いたとき、ハーゲンダッツは薫り高い大人な風味、サーティワンはポップで親しみやすい風味に振れた感じ。


しかし特筆すべきはそこではない、食感である。


実はスプーンを入れた感触からすでに違ったのだが、密度が高い。「ネッチリ」とでもいうべき質感で、舌の上ですんなり溶けていかずに粘度のある塊がしばらく残り、結果としてメチャクチャ濃厚に感じられる。


この食感は他のどのカップアイスにもないものだ。そういえば購入時に店員さんがスプーンで一口味見させてくれた期間限定のフレーバーもネッチリしていたので、この食感こそがサーティワンの特徴なのかもしれない。



・結論 : みんな違ってみんないい

いや、でも、これは難しい。確かにサーティワンは唯一無二であり、その意味で値段相応の価値はあると思うが、ほかの市販アイスも思った以上に個性豊かなのだ。


単純に価格と満足度が比例するというより、それぞれ全く違うフィールドで100%を目指している感がある。ゆえに「バニラアイスが食べたい」となったら市販の商品で充分満足できる、という いささか逆転した結論になってしまった。サーティワンのレベルが低いわけではなく、他の商品のレベルが高かった。


しかし100円そこそこの市販アイスがここまで美味しいことを知れたのは大きな収穫である。個人的には質、量、価格のバランスから特にMOWが良かった。今後もしばしばお世話になることだろう。サーティワンでは今後もコットンキャンディだと思います。


執筆:砂付近
Photo:Rocketnews24.