
歌が上手い人って、ちょっと憧れないだろうか。
別に人前で披露する予定があるわけではないし、プロを目指したいわけでもない。でも、カラオケで気持ちよく歌えたら楽しそうだなぁ……と思ったことはあるのではないだろうか。
私はある。
ということで、ボイトレの体験レッスンを申し込んでみることにしたのだが、上がったのは点数というよりも、心拍数だった……。
・まずは現在の実力を測定
そもそも歌の上手さは、音程やリズム感のほか、表現力や声質、感情の乗せ方などさまざまな要素があると思う。しかし今回はわかりやすく数字で比較できる「カラオケ採点」を基準にしてみたい。
果たして、たった1回の体験レッスンで点数は変わるのだろうか。
ちなみに私(夏野)は、歌が得意ではないが、めちゃくちゃ下手というほどでもない……と思いたい。
ただし、音域は狭め。そして音を外すこともある。
そんな私がまずは現在地を知るため、カラオケで採点付きの歌唱をしてみた。選んだのはテレサ・テンさんの「時の流れに身をまかせ」。
結果は、90.255点。
思ったより悪くないが、これは多分歌いやすい曲というのもあるし「もっと上手く歌えたらより楽しいんだろうな」とも感じた。
・いざ人生初のボイトレ体験へ
さっそくボイトレ教室を探してみる。
「駅名+ボイトレ」で検索すると、思った以上にたくさん出てくる。しかも多くの教室が無料体験レッスンを実施している。
料金体系もさまざまで正直よくわからない。結局、ホームページを眺めながら「なんとなく良さそう」という直感で予約した。事前連絡で担当講師は20代男性とのこと。
……緊張する。
ボイトレ初体験というだけでも緊張するのに、若い男性講師とマンツーマンである。せめてイケメンでありませんように、と心の中で祈る。(結果イケメンでさらに緊張)
レッスンが始まると、まずは目的の確認から。
ボイトレといっても、人によって目標はさまざまで、プロを目指す人もいれば、趣味で楽しみたい人もいる。私は「趣味としてカラオケを楽しみたいこと」と「できれば点数も上げたいこと」を伝えた。
すると案の定、「じゃあ一曲歌ってみましょう」と言われる。そうなるかなぁとは思っていたが、実際に歌うとなると緊張で声が震えるよ……。
その後は腹式呼吸の練習や、低音の出し方、高音の出し方、抑揚の付け方などを教わりつつ、少し練習しては歌う、また教わっては歌うを繰り返していく。
難しい。でも楽しい。
そして何より、先生が時々見本で歌ってくれるのだが、それがめちゃくちゃ上手い。聞けば現役のプロ歌手で、有名アーティストのコーラス経験もあるとのこと。正直、レッスンというよりライブとして聞いていたいと思った。
・再びカラオケへ! 気になる結果は……
そんなこんなで約50分の体験レッスンは終了。
最後にもう一度歌ってみると、先生からはかなり良くなったと褒めてもらえた。お世辞だと思うが、実際、自分でも少し歌いやすくなった感覚はある。
ただし、腹式呼吸も発声法も、頭では理解できても1回で身につくものではないので、やはり継続が必要そうだ。
レッスン後、再びカラオケへ向かった。教わったことを思い出しながら歌ってみる。呼吸とか、抑揚とか、意識はしてみるけど、多分実際はできていなかった気がしている。
そして結果は……
微増
事前の90.255点から、0.187点アップである。おそらく誤差範囲だろう。やはり、1回の体験レッスンだけで劇的に歌が上手くなるわけではなかった。そりゃそうだ。
筋トレだって1回ではムキムキにならない。歌だって同じである。
しかし、ボイトレそのものは予想以上に楽しかった。自分の声の出し方を知るのも面白いし、「こうすると歌いやすい」という発見もあった。
もっと若い頃にやってみたかったな……とも思ったが、よく考えたら今からでも遅くはない。カラオケは年齢を重ねても楽しめる趣味だし、誰かに評価されなくても自分で楽しめる。
……まあ、もし本格的に続けるなら、次はもう少し緊張しない先生を探そうとは思う。点数より先に心拍数が上がってしまうので。
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.
イラスト:ChatGPT
▼苦手な部分の音程を何度か聞き直した結果さらに微増
▼青春の1曲でも挑戦してみたら、80点台となかなか厳しかった