
無印やユニクロの旗艦店、巨大なスリコ、ロフトやハンズが近距離に固まっていることもあって、銀座に行く機会が増えた。
銀座は週末だと観光客でどこも混んでいるのだが、銀座駅直結のとあるビルが、とんでもないことになっていることに気づいたのが2026年3月……。
いや、銀座の一等地にあって、こんなにテナントがガラガラなことある……?
・GINZA NOVO(ギンザノボ)こと、旧・東急プラザ銀座
そのビルは、地下鉄銀座駅から直結になっていて、手頃な飲食店が入っていることもあって、ちょくちょく利用していた旧・東急プラザ銀座。日本でトップクラスに地価が高い銀座の数寄屋橋交差点からすぐの場所にある。
運営が東急不動産から香港の投資会社であるガウ・キャピタル・パートナーズに変更になり、2025年12月に「銀座NOVO」としてリニューアルしたらしい。
最初に異変に気づいたのは、2月ごろ。地下の入り口にあったSALON adam et ropéとSALON GINZA SABOU(サロン ギンザ サボウ)が閉店したのを見たとき。
ここは土鍋ご飯がおかわり自由の人気店でいつも並んでいたのに、突然の閉店にびっくり。
しかも、後継のテナントが入っていないのである。駅直結でビルの「顔」ともいえる場所にテナントが入ってない……!?
あまりに入り口が暗いので、ビル自体が営業してないのかと思ったよ!
・他のフロアへ
銀座NOVOは地下2階から11階、そして屋上を含むと14階建てのかなり大きな商業施設である。
1階と2階には高級ブランドのショップが入っており、さすがに路面店はしっかり営業中。
3階以上はちょっとお高めのブランドとか、飲食店が入っている。トイレを借りたかったので3階以上のフロアに行くと……全体的にビルが薄暗い。
何があったんだと思ったら、テナントが閉店しまくっていた!
1フロアのうち1/3くらいはテナントが消えて、衝立が立っているような状態である。
有名なブランドよりは、尖った新進気鋭っぽいセレクトのショップが多く、ハイセンスな廃墟といった趣(おもむき)さえ漂っていた。
ちなみに訪れたのは日曜日の夜7時頃。ビルの営業時間は9時までなのだが、早めに営業を終えている店舗もいくつかあった。そんなんアリなのか?
7階に至ってはフロア全体が閉鎖されており、入れなくなっている。
……と思ったら、イベントスペースとしてたまに開放されている様子。
閑散としたフロアの中にポツンと海外タレントの誕生日を祝うボードが飾ってあり、不思議な雰囲気を漂わせていた。
8階と9階は免税フロアになっているのだが、肝心の海外観光客の数は少なめに見えた。
ちなみに、人が少ないおかげでトイレはガラガラ、しかも高級商業施設なのでキレイ。個人的には銀座の穴場トイレスポットとして密かにメモしておこうと思った。
・レストランフロアへ
食事難民になることも多い銀座。ではレストランフロアはどうなのか……と思って、さらに上のフロアに行ってみると。
閉店しているテナントもあるけど、下のファッションフロアほどではなく、飲食店はなかなかの賑わい!
銀座界隈の人たちが飲み会の場所としてチョイスしているようで、洒落たビストロやビアバーはワイワイしている。
そして、行列している店舗もいくつかある!
まず、並んでいたのが「回転寿司 根室花まる」。これはインバウンドの方々に人気らしく、海外の観光客が10人ほど並んでいた。
根室花まるはそもそも人気あるもんね。これは納得。
しかし、ガラガラの銀座NOVOとは思えないほどの行列を記録する店がもう一つあった。
それは———
・あのうどん屋
そのもうひとつの行列店とは、馬鹿でかい器でおなじみ、うどんチェーン店の「つるとんたん」であった。
なんと「つるとんたん」が約30組の待ちができるほどの大行列になっているではないか! なんで!?
並んでいるのはインバウンドの方だけではなく、日本人のカップルなどもいる。当日は食事した後だったので並べなかったので、後日、改めて「つるとんたん」に行ってみることにした。
再訪した日は平日の18時ごろ。この時間は待ち時間はなく、すぐに入れた。ここはうどん以外にすきやき、寿司、馬刺しなど日本料理が幅広く楽しめる店舗になっていることがわかった。
店内は薄暗くてバーのようで、うどん屋とは思えないほどラグジュアリー感が漂っている。窓の外に見えるビルはエルメスだしね……。
しかし、うどんの価格は980円からとリーズナブル。そして、中にいるのは7割くらいが日本人のお客さんだった。
店舗限定だという春限定の「モリンガうどんと野菜の天ぷら」(1480円)と、妙に洒落たノンアルカクテルの「夜桜レモネード」(730円)を注文。
行列しているので何か特別な感じかと思ったら、普通に美味しいつるとんたんのうどんであった。銀座ならではの何か……みたいなエッセンスは特にないような。安くて美味しいし、つまみもあって飲めるから……ってことで、この辺で働いている人に人気なのかも?
・クラブみたいになってる屋上
ちなみに、NOVOには屋上に有料ラウンジがあって、17時以降は1ドリンクつき1000円で利用できるようになっている。
クラブとかと同じようにDJがいて、音楽をかけたりしているので、飲食フロアにいると、かすかにドゥンドゥンした音が聞こえてくる。
銀座で1000円で座れる場所が確保できるならいいじゃん……と思って、今回はそちらも利用してみようと思ったのだが……。
再訪した日は貸切営業日で、入ることができなかった! 屋上からは、激しくドゥンドゥンした音が聴こえてきて、気になることこの上なかった。いったいどんなパリピたちがここを貸し切っているのか?
・不思議すぎる空間
近未来的な外観からは予想もつかないほど、中が歯抜け状態になっている銀座NOVO。
地方のショッピングモールなどがガラガラになっている話はよく聞くけど、銀座のど真ん中でこんなに閑散としているのはレアケースではなかろうか。
人が少ない場所は嫌いではないけど、知ってるブランドが少ないので、ここで買いたいものがあるか……と言われたら微妙だなと思うのが本音だ。
そういえば、大きな商業施設が海外ファンドに買収されたといえば、西武池袋本店も同じような感じである。
西武池袋は2024年8月に大部分のエリアを閉店したあと順を追ってリニューアルすると言っていたが、2025年3月末現在いまだに全館オープンにはなっておらず、グランドオープンは2026年にまでずれ込む予定だとか……。
日本の繁華街はインバウンド客で大賑わいだったけど、中国は渡航自粛勧告を出したし、その後の急激な国際情勢の変化もあって、買収後のリニューアルが遅れているパターンは多そうだ。
いずれにせよ、一等地がこんなに閑散としているのはもったいないので、何かいい方向に変化するといいな……と思っている。
参考リンク:銀座NOVO
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.
▼目の前は数寄屋橋交差点
▼香港ファンドだからか、中国・台湾系のグルメは充実。鮮芋仙(ミートフレッシュ)の店舗がある。
▼豆花とか芋圓とか好きなので残ってほしい……